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2017年11月22日

 記事のカテゴリー : 学会・講演会・展覧会情報

●第59回弘前大学国語国文学会大会(平成29年(2017年)11月26日(日)13:00~、弘前大学 人文社会科学部4階 多目的ルーム)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugokokubun/schedule.html

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日 時:平成29年(2017年)11月26日(日)13:00~
場 所:弘前大学 人文社会科学部4階 多目的ルーム
※大会に先立ち、11時より運営委員会を開催します。
※大会終了後、引き続き大学内で懇親会を開催いたします。

【大会次第】
報告1 
渡辺麻里子(弘前大学人文社会科学部 教員)
奥山歩美・森美貴(弘前大学人文社会科学部 日本古典文学ゼミ生代表)
弘前市立小学校における「くずし字講座」(六年生対象)実践報告 ―弘前大学人文社会科学部日本古典文学ゼミナールの教員および学生による―

報告2 
川瀬卓ゼミ(弘前大学人文社会科学部)
平井吾門ゼミ(弘前大学教育学部)
むつ市田名部方言調査報告

発表1 齋藤 桜磨 (弘前大学大学院教育学研究科 修士2年)
語彙力の質的充実を目指す指導に関する研究

発表2 高岡 秀伍 (弘前大学大学院教育学研究科 修士2年)
寺山修司『血は立ったまま眠っている』論 ―寺山演劇における位置づけを巡って―

講演 尾崎 名津子 (弘前大学人文社会科学部 教員)
「一人称にてのみ物書かばや」――『青鞜』と検閲
      
【報告・発表・講演 要旨】
報告1 渡辺麻里子(弘前大学人文社会科学部 教員)
    奥山歩美・森美貴(弘前大学人文社会科学部 日本古典文学ゼミ生代表)

【題目】
弘前市立小学校における「くずし字講座」(六年生対象)実践報告
―弘前大学人文社会科学部日本古典文学ゼミナールの教員および学生による―
【内容】
 弘前大学人文社会科学部日本古典文学ゼミナールで実施している小学校六年生に対する「くずし字講座」の実践報告を行う。講座を行った小学校は、弘前市内の公立小学校のうち、弘前大学が所在する学区の小学校三校(文京小学校・大成小学校・三大小学校)で、教員を講師、ゼミ学生をアシスタントとして実施した。ともすると大人でも難しいと思われがちな「くずし字講座」を、小学生に対してどのように行ったか、講座の内容・方法や、受講した小学生の反応などについて、具体的に報告する。

報告2 川瀬卓ゼミ(弘前大学人文社会科学部)平井吾門ゼミ(弘前大学教育学部)
【題目】むつ市田名部方言調査報告
【内容】
 平成28年度、平成29年度「弘前大学サテライトキャンパス滞在型学習支援事業」として、教育学部平井ゼミと人文学部川瀬ゼミ共同で、むつ市田名部方言の調査を行った。下北方言については、九学会連合下北調査委員会編 (1967)『下北ー自然・文化・社会』平凡社などの基礎的な研究はあるものの、それ以降、あまり研究がなされていない。このような現状をふまえ、むつ市役所協力のもと、むつ市田名部方言の語彙、アクセント、文法(待遇表現)の予備的調査を行った。本発表は、調査結果について報告し、今後の課題と展望を述べる。

発表1 齋藤 桜磨 (弘前大学大学院教育学研究科 修士2年)
【題目】
語彙力の質的充実を目指す指導に関する研究
【内容】
 本研究は国語科教育における語彙指導について、語彙力の質的充実を目指すという観点から、従来の研究を再検討し整理することを目的としている。国語学において語彙論に基づく体系的な研究が積み重ねられていった一方、国語科教育においては、語彙指導がしばしば語句指導と混同・包括され、読解指導に付随的な学習として形骸化してきた。そうしたことから国語科で育成すべき語彙力とは「語彙の量」=総語数を増やすだけでなく、「語彙の質」を高める=一つ一つの語の習得を深め、語彙のネットワークを拡充することで、精度の高い語彙の運用ができることであると考える。語の習得が読解や表現を優位に進められるとした「道具仮説」に依拠しすぎた在り方を再考し、語の背景知識の賦活に焦点を当てた「知識仮説」に基づく語彙指導が必要である。塚田泰彦の「意味マップ法」を基点に、スキーマの賦活による語彙指導という視座でこれまでの授業実践や理論を捉え直す。

発表2 高岡 秀伍 (弘前大学大学院教育学研究科 修士2年)
【題目】
寺山修司『血は立ったまま眠っている』論 ―寺山演劇における位置づけを巡って―
【内容】
 本発表では寺山修司の戯曲『血は立ったまま眠っている』を取り上げ、寺山演劇における初期戯曲の位置付けについて捉え直すことを目的とする。『血は立ったまま眠っている』は寺山演劇の代名詞である「演劇実験室天井桟敷」結成以前の作品であり、寺山の戯曲における作風の萌芽が見て取れる。考察にあたり、本作と同時期に執筆された未発表戯曲『靑い種子は太陽のなかにある』(以下『靑い種子』と略記)も合わせて取り上げる。本作とミュージカルである『靑い種子』とは一見異質に見えるが、両作品の表現には共通する点が多数見受けられ、両者の比較は寺山の初期戯曲の特性を解明する上で有効な視角となると考えられる。
 本論では『血は立ったまま眠っている』を『靑い種子』と比較するとともに、日本のミュージカル受容や当時の劇評をふまえて演劇学的な観点から考察し、初期の戯曲を寺山演劇の展開の中でどのように位置づけることが可能かについて検討したい。

講演 尾崎 名津子 (弘前大学人文社会科学部 教員)
【題目】
「一人称にてのみ物書かばや」――『青鞜』と検閲
【内容】
 『青鞜』(1911年9月~1916年2月)研究は今日、女性が生きることの困難を可視化した場として、ジェンダー・フェミニズム研究の文脈で評価されるか、1910年代の文学史的な枠組みで理解されるかの二極に分かれている。双方で問題化されたこと、即ち女性が語ることの困難がいかに起きたかを解明するという意味で、両者を架橋する論理があるのではないか。
ここで、『青鞜』が生み出した言説が、同時代にあって様々な意味でスキャンダラスなものだったことを想起したい。そのことを示す符丁の一つとして、内務省検閲による処分が挙げられる。『青鞜』では荒木郁「手紙」など四点が処分を受けたとされている。しかし、同誌の中には処分を受けた作品よりもタブー含みのテーマ、あるいは直接的な筆致を以て書かれた作品が存在する。検閲の様相を明らかにし、事実を個別に検討することを通して、いかにして『青鞜』がスキャンダラスな場とされていったかを明らかにしたい。


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