« 『萬葉』第224号に、池原陽斉『萬葉集訓読の資料と方法』(笠間書院)の書評が掲載(評者・奥村和美氏)。 | メイン | 京都大学文学系(文学研究科)准教授または講師の公募(2017年11月15日 必着) »

2017年10月 3日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●松浦恵津子『日本語教育における文法指導の現場から 照応・接続・文の成分間の関係性の諸相』(笠間書院)

このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote Share on Tumblr LINEで送る

10月下旬の刊行予定です。

70852_k.jpg

松浦恵津子『日本語教育における文法指導の現場から 照応・接続・文の成分間の関係性の諸相』(笠間書院)
From the Field of Japanese Grammar Teaching:Aspects of Relationships on Anaphora, Conjunction, and Sentence Elements, etc.
ISBN978-4-305-70852-6 C0081
A5判・並製・カバー装・240頁
定価:本体3200円

生の日本語にみられる、教材も見落としている文法事項とは。
日本語には、基本的・典型的な文法事項では説明できない用法が多く存在する。学習者が誤ってしまう、例外的な用法を探り、文中の要素や形式の間で機能している関係を手がかりに、潜んでいる文法を帰納的に解明する。
教育現場での難しくも微妙な問題に対する解答がここに。
【文の成分どうしの関係、節と節との関係、接続詞の前後の関係、照応関係、あるいは類義表現どうしの関係について、日本語学習者が一目見てすぐにわかるように、明快に示すことができたら便利だと思い考察を重ねてきた。......基本的な用法、典型的な用法を示したうえで、微妙なところ――直感では何か違いが感じられるものをどこまで正しく記述し整理して提示できるかが問われているのでもある。その必要にこたえるべく、本書の研究成果が今後の日本語教育における文法指導等に生かされれば幸いである。】......「おわりに」より

-----------
■著者紹介

松浦恵津子(まつうら・えつこ)

1955年福岡県生まれ。2002年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻博士課程修了。博士(人文科学)。獨協大学非常勤講師、国際交流基金日本語国際センター客員講師などを経て、2013年より松蔭大学コミュニケーション文化学部教授。
論文に、
2017年3月「ト格の名詞がくわわる動詞との連語」(『鈴木泰先生古希記念論文集』国際連語論学会編、日本語文法研究会) 
2017年3月「ト格の名詞と形容詞とのくみあわせ(連語論研究)」(『松蔭大学紀要』22号)
など。

-----------

■ご予約・ご注文はこちら

○全国の書店でご予約・ご注文出来ます。お近くの書店にご注文下さい。

○笠間書院から直接購入することも可能です。笠間書院 Web Shop[クレジット決済]。ネット書店での購入をご希望の場合もこちらをご覧下さい。
http://shop.kasamashoin.jp/bd/isbn/9784305708526/

○公費・郵便振替でのご購入の場合
直接小社まで、メール info@kasamashoin.co.jp または下記のフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

-----------

本書の試し読みはこちら
http://hanmoto.tameshiyo.me/9784305708526

-----------

【目次】

はじめに

第1章 ニュース文聴解における予測能力―テ形接続を中心とした日本語母語話者と日本語学習者との比較―
1. はじめに
2. 研究の目的
3. 調査の概要および予測内容の評価
3.1 調査の方法
3.2 被験者
3.3 予測内容の評価
4. 結果と考察
5. まとめ

第2章 指示語「ソンナ」と「ソウイウ」について
1. はじめに
1.1 先行研究
1.2 本稿のねらい
2. 「ソンナ」と「ソウイウ」の違いの検討
3. 「ソンナ」「ソウイウ」の用例
4. 会話・文章別「ソンナ」「ソウイウ」等の使用頻度
5. 「ソンナ」の付加的な意味・用法
5.1 「ソンナ」が表す話者の主観
5.2 程度を表す「ソンナ」
6. 「ソンナ」の品詞性
7. まとめ

第3章 指示形容詞と名詞とのかかわり
1. はじめに
2. 先行研究
3. 指示形容詞と名詞のかかわりのタイプ
3.1 属性づけのかかわりが中心になっているもの
3.1.1 モノなどを表す名詞にかかるとき(表1の①)
3.1.2 ヒトを表す名詞にかかるとき(表1の②)
3.1.3 場所を表す名詞にかかるとき(表1の③)
3.1.4 組織・集団・会・社会などを表す名詞にかかるとき(表1の④)
3.1.5 時間・時期・日・年などを表す名詞にかかるとき(表1の⑤)
3.1.6 力・能力など原因性をもつ名詞にかかるとき(表1の⑥)
3.2 内容づけのかかわりが中心になっているもの
3.2.1 言語(活動)・言語作品を表す名詞にかかるとき(表1の⑦)
3.2.2 心理活動・認識活動を表す名詞にかかるとき(表1の⑧)
3.2.3 その他の名詞にかかるとき(表1の⑨〜⑫)
3.3 特殊化のかかわりが中心になっているもの
3.3.1 できごとを表す名詞にかかるとき(表1の⑬)
3.3.2 活動・行為を表す名詞にかかるとき(表1の⑭)
3.3.3 ようす・性質・関係・方法などを表す名詞にかかるとき(表1の⑮)
3.4 間接的なかかわりになっているもの(表1の⑯)
4.まとめ

第4章 書き言葉における文脈指示―「この」と「その」の場面と場―
1. はじめに
2. 現場指示と文脈指示、ダイクシスと照応
3. 先行研究
4. 用例について
5. 文脈指示における<場面→場→発話>のプロセス
6. コ・ソのその他の用例
7. まとめ

第5章 会話文における文脈指示のコ・ソ・ア
1. はじめに
2. 本稿の構成と用例について
3. 先行研究と問題点
3.1 本稿で用いる用語
3.2 先行研究と問題点
3.2.1 照応先に言及している先行研究
3.2.2 話し手・聞き手の指示対象に対する知識や関係に言及している先行研究
3.2.3 話し手のとらえかたに言及している先行研究
4. どのような対象をコ・ソ・アで指すか
4.1 表2-0のb(H+、K-)「話し手は直接知っているが聞き手は知らないものごと」を指す場合
4.1.1 「この」が使われる時
4.1.2 「あの」が使われる時
4.1.3 ソノが使われる時
4.2 表2-0のc(H+、K+)「両者(話し手と聞き手)が直接知っているものごと」を指す場合
4.2.1 「この」が使われる時
4.2.2 「あの」が使われる時
4.2.3 「その」が使われる時
4.3 まとめ
5. コ・ソ・アの近接性、領域性
5.1 現場指示における近接性・領域性
5.2 文脈指示と現場指示における近接性・領域性
6. おわりに

第6章 接続詞「それが」の意味・用法について
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「それが」の意味・用法
3.1 前後が同一話者の場合
3.2 相手の発話を受け、話し手自身の発話につなげる場合
4. まとめ

第7章 逆条件節をつくる形式―-テモ・〜トシテモ・ニシテモ・ニセヨ[ニシロ]―
1. はじめに
2. 用例について
2.1 用例数
2.2 節のタイプ
3. 各形式の特徴
3.1 -テモ
3.1.1 活用語尾の-テモ
3.1.2 -テモの先行研究
3.1.3 -テモの用法
3.1.4 従属節の述語のテンス形式と-テモでは表しにくい時間関係
3.2 〜トシテモ
3.2.1 〜トシテモの先行研究
3.2.2 〜トシテモの品詞性と意味
3.2.3 〜トシテモの用法
3.2.4 従属節の述語のテンス形式
3.3 ニシテモ
3.3.1 ニシテモの先行研究
3.3.2 ニシテモの品詞性と意味
3.3.3 ニシテモの用法
3.3.4 従属節の述語のテンス形式
3.4 ニセヨ
3.4.1 ニセヨの先行研究とニセヨの意味
3.4.2 ニセヨの品詞性
3.4.3 ニセヨの用法
3.4.4 従属節の述語のテンス形式
4.逆条件用法のまとめ
5.逆条件以外の用法

第8章 「-ないまでも」節の意味と機能
1. はじめに
2. 用例
2.1 「-ないまでも」の用例と意味
2.2 「にしても」「にせよ」「ものの」の用例
2.3 「-ないまでも」を「(-ない)にしても/(-ない)にせよ/(-ない)ものの」で置き換えられるか
3. 先行研究
3.1 「-ないまでも」の先行研究
3.2 「にしても」「にせよ」「ものの」の先行研究
4. 「-ないまでも」節の特徴
4.1 「-ないまでも」節で述べる事態の特徴
4.2 従属節の述語のテンス形式
4.3 「-ないまでも」節の陳述性に関連して
4.4 「-ないまでも」節の文中での機能
5. まとめ

第9章 逆接的な関係をつくる「Nデモ」―Nデモ(名詞+とりたて助辞)とNデモ(名詞譲歩形)―
1. はじめに
2. とりたて助辞デモが作る逆接的な関係
2.1 状況語がデモでとりたてられる場合
2.2 主語がデモでとりたてられる場合
2.3 補語がデモでとりたてられる場合
2.4 修飾語(期間・頻度・数量・基準など)がデモでとりたてられる場合(ニ格・ハダカ格・デ格)
2.5 2.のまとめ
3. 述語名詞の譲歩形Nデモが作る逆接的な関係
3.1 重文の先行節の述語となるNデモ(対立的並立関係)
3.2 複文の従属節の述語となるNデモ
3.2.1 《主体の状態》《動作や状態》の関係
3.2.2 《前提》《説明》の関係
3.2.3 《逆条件》《結果》の関係
3.3 3.のまとめ
4.おわりに

第10章 「過不足・優劣」を表す動詞連体形について―「上回る」を中心に―
1. はじめに
2. 先行研究
2.1 高橋(2003)・高橋他(2005)
2.2 須田(2009)
3.「上回る」の連体形
3.1 ウワマワル
3.2 ウワマワッタ
3.3 ウワマワッテイル
3.4 ウワマワッテイタ
3.5 「上回る」のまとめ
4. 「こす・こえる」「まさる」「しのぐ」の連体形
4.1 スル
4.2 シタ
4.3 シテイル
4.4 シテイタ
4.5 「こす・こえる」「まさる」「しのぐ」のまとめ
5. 全体のまとめ

初出等一覧
用例出典
おわりに
英文要旨
索引


●グーグル提供広告