第429回 俳文学会東京研究例会(2016年7月16日(土)、青山学院大学)

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第429回
2016年7月16日(土)14:30~17:00
青山学院大学
●研究発表
 連歌論書の再生産―宗養連歌伝書と季吟俳論書― / 寺尾麻里氏
【要 旨】
 俳論書を著すとき、松永貞徳が連歌論書を用いていたことは、小高敏郎氏『松永貞徳の研究 続編』や、木藤才蔵氏「貞門俳諧と連歌との交渉」によって明らかにされており、また、貞徳の門弟・北村季吟による俳論書『俳諧埋木』が、宗養の名を冠する連歌伝書の影響下にあることも、両氏によって指摘されている。このような、俳諧文化圏における連歌論書の受容という大枠のなかで、本発表では、連歌論書が再生産されるということの一例を示したい。
●研究発表
 絵俳書『名物鹿子』の成立―江戸名物類聚発生に関する一考察― / 真島望氏
【要 旨】
 江戸自慢としての網羅的名物類聚で、まず屈指されるべきは、文運東漸後に簇出する名物評判記の類と、その先蹤とも言うべき名物番付であろう。しかし、俳諧の分野においては既に享保期に、それに通ずるような試みが行われていた。それが、江戸座の俳諧師露月編の絵俳書『名物鹿子』(享保十八刊)である。本書は風俗資料としてよく知られ、評価されてきたが、必ずしもこれまで本格的に検討対象とされたことは無いようである。そこで、本発表では、『名物鹿子』について、その概要と文学史的位置、さらには江戸名物の類聚という現象のあらましや、それが享保期に絵俳書という姿で顕現したことの意味について、若干の考察を試みたい。