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2016年6月 8日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●藤井貞和『構造主義のかなたへ 『源氏物語』追跡』(笠間書院)

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7月上旬刊行予定です。

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藤井貞和『構造主義のかなたへ 『源氏物語』追跡』(笠間書院)
ISBN978-4-305-70807-6 C0095
定価:本体3,800円(税別)
四六判・上製・カバー装・376頁

〈構造主義とは何か〉、時代や歴史のなかで
物語が産まれ、読まれる理由を問い下ろし、
〈構造主義〉以後の世代に手わたしたいと思う──

【本書の読み方について、一つの提案をしよう。
これは『源氏物語』をあいてにして、ぜんたいを小説となす
試みなのだ、と。─いや、『源氏物語』という物語じたいが、
そんな書き方をされているのではないか。】
......[はしがき]より

【......『構造主義のかなたへ』という本書の題はどう受け取られるのだろうか。もう古めかしいという感触に包まれてよいし、反対に「方法に時効はない」という確信があってもよい。私は言語学的にも、また思想的にも、構造主義と格闘したのだと思う。一九六〇年代から七〇年代にかけての、日本社会でのある種の空白期、停滞期に、世界の中心の発光源のようにしてフランス語圏から、構造主義およびその周辺の〝便り〟が暴力的に訪れて、パリ・カルチェラタンのバリケードはあたかもアルチュール・ランボオを襲ったパリ・コムミューンの再来のようにも思えてならなかった。なんと幼い日々の自分であったことか。
 そこからかぞえても四十年以上という計算になる。】
......「キーワード集―後ろ書きに代えて」より

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■執筆者紹介

藤井貞和(ふじい・さだかず)
1942年東京生まれ。詩人、国文学者。東京学芸大学・東京大学・立正大学の各教授を歴任。1972年に『源氏物語の始原と現在』を刊行する。2001年に『源氏物語論』で角川源義賞受賞。詩人としては、『ことばのつえ、ことばのつえ』で藤村記念歴程賞および高見順賞、『甦る詩学』で伊波普猷賞、『言葉と戦争』で日本詩人クラブ詩界賞受賞、『春楡の木』で鮎川信夫賞および芸術選奨文部科学大臣賞など。そのほかの著作に『物語の起源』、『タブーと結婚』、『日本語と時間』、『文法的詩学』、『文法的詩学その動態』、『日本文学源流史』など多数。

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■ご予約・ご注文はこちら
直接小社まで、メール info@kasamashoin.co.jp または下記のフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

■オンライン書店でのご購入はこちらをご参照ください
http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784305708076

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【目次】

一 構造への序走

1 構造への序走/2 婚姻規制をめぐり―基本構造図/3 フェミニズムによる批判/4 基本構造図とその裏面/5 「むかひめ」、正妃、正妻/6 め、「をむなめ」/7 こなみ、もとつめ、「うはなり」/8 婿取り、嫁取り、よめ/9 遊君、白拍子、妾/10 術語と定義/11 北の方と居住形態/12 権力で身動きできなくするとは/13 「せんけうたいし」=善見太子

二 比香流比古(小説)

三 源氏物語というテクスト―「夕顔」巻のうた

1 雨夜の品定めから夕顔の物語へ/2 光源氏の油断―顔を見られる/3 「心あてに」歌/4 筆致を書き換える―「寄りてこそ」歌/5 秋にもなりぬ―中将のおもととの「朝顔」贈答/6 夕露に紐解くとき/7 「まし」をめぐる光源氏作歌と軒端荻の秀歌

四 赤い糸のうた(小説)

五 性と暴力―「若菜」下巻

1 にゃくにゃーにゃるらん/2 密通という暴力/3 魂を女三の宮のかたわらに置いて/4 死病にとりつかれる/5 『源氏物語』の性的結びつきは/6 ジェンダー、シャドウ・ワーク/7 皇女不婚と結婚

六 橋姫子(小説)

七 千年紀の物語成立―北山から、善見太子、常不軽菩薩

八 源氏物語と精神分析

九 物語史における王統

1 王権という語と日本語社会/2 王権論は回復するか/3 東アジア興亡史からの予言/4 言い当てられる王妃密通/5 冷泉王朝の未生怨―「なほうとまれぬ」考/6 王権外来論の行くすえ

十 世界から見る源氏物語、物語から見る詩

十一 源氏物語の分析批評

1 分析批評の源流/2 描出話法の視野で/3 「述主」あるいは語り手/4 「作者」とはだれか/5 『テクストとしての小説』―記号学的批評/6 テクスト間相互連関性としての描写/7 「語る主体」の発見/8 主体の二重化―和歌をふくんで/9 人称重層構造―sujetの交換

十二 物語論そして物語の再生―『宇津保物語』

十三 『源氏物語の論』『平安文学の論』書評

十四 国文学のさらなる混沌へ

十五 構造主義のかなたへ(講義録)

1 言葉と物/2 語り手たちを生き返らせる/3 歩く、見る、聴く/4 双分組織と三分観/5 うたの詩学/6 ウタ、モノ、モノガタリ、フルコト、そしてコト/7 過去からの伝来と文学の予言/8 コレージュ・ド・フランスの庭

キーワード集―後ろ書きに代えて
索引[総合・うた初句]


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