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2016年5月 9日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●斎藤正昭『『枕草子』連想の文芸 章段構成を考える』(笠間書院)

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5月下旬の刊行予定です。

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ISBN978-4-305-70809-0 C0095
A5判・上製・カバー装・336頁
定価:本体8,500円(税別)

『枕草子』の謎を解明する!
『枕草子』の章段の順序は置き換えられているのではないか?!―複数回にわたって成立した形跡が見られる『枕草子』を、幾度かにわたって成立したことを前提とし、全章段の繋がりをたどることにより、これまで見落とされていた章段の連続性(全章段の約三分の一に及ぶ一〇〇余の事例)を掘り起こす。その連続性を手掛かりに、新たな章段の順序に並び替えた野心的な書。付 枕草子年表・枕草子全章段表。

【『枕草子』は、大きな謎に包まれた文学である。「春は曙」(初段冒頭)「この草子、目に見え、心に思ふ事を」(跋文冒頭)―『枕草子』は、この堂々たる初段と跋文を持ちながら、跋文の内容は謎に満ちており、そこには『枕草子』が複数回にわたって成立した形跡が見られる。また、現在、残されている四系統の伝本の中で、最善本とされる三巻本でさえ、「不審ヲ散ゼズ」(三巻本奥書)という心もとない状況にある。跋文直前に位置する一本全二七段の存在についても、何ら明確な答えが出されていない。
 本書は、こうした『枕草子』の根幹にかかわる謎の解明を目指すものである...】「まえがき」より

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■著者紹介

斎藤正昭(さいとう・まさあき) Saito Masaaki

1955年、静岡県生まれ。1987年、東北大学大学院博士課程国文学専攻単位取得退学。元いわき明星大学人文学部教授。文学博士。
著書に、『源氏物語 展開の方法』(笠間書院、1995年)〈私学研修福祉会研究成果刊行助成金図書〉、『源氏物語 成立研究―執筆順序と執筆時期―』(笠間書院、2001年)、『紫式部伝―源氏物語はいつ、いかにして書かれたか』(笠間書院、2005年)、『源氏物語の誕生―披露の場と季節』(笠間書院、2013年)、『源氏物語のモデルたち』(笠間書院、2014年)など。

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■ご予約・ご注文はこちら
直接小社まで、メール info@kasamashoin.co.jp または下記のフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

■オンライン書店でのご購入はこちらをご参照ください
http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784305708090

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【目次】

まえがき
凡例

基礎篇
第一章 章段の構成(一)―接続関係からの検証

 第一節 章段前後の接続関係(一)―一本全二七段と跋文を含む全章段の検証
 第二節 章段前後の接続関係(二)―章段群の整理
第二章 章段の構成(二)―跋文を踏まえての検証
 第一節 『枕草子』の発表時期―跋文の検証
  一 『枕草子』執筆までの経緯
  二 『枕草子』の発表時期はいつか
 第二節 『枕草子』の構成―総合的検証

考究篇
第一章 連想の文芸―見落とされていた章段の連続性

 第一節 連想のパターン(一)―章段の繋がり方の基本的特徴
 第二節 連想のパターン(二)―前段と次段の接続関係
 第三節 見落とされていた連続性(一)―三巻本の前後章段において
 第四節 見落とされていた連続性(二)―四期構成から浮かび上がる連続章段において
 第五節 連想の文芸
第二章 四期構成の特性
 第一節 第一期 原初『枕草子』の章段群
 第二節 第二期 日記回想的章段初出の章段群
 第三節 第三期 跋文の章段群
  一 跋文に隠された意味―道長摂関家周辺での発表宣言
  二 第五・六段挿入の背景―道長摂関家周辺での発表の痕跡
 第四節 第四期①〜③―跋文後の章段群
  一 第四期①―道長が語られる第一二三・一三六段の意味
  二 第四期②―第四期②初段「淑景舎、春宮に参り給ふ程の事など」の意味
  三 第四期③―『枕草子』最終章段群
 第五節 四期構成の特性
第三章 三巻本の実態と能因本の位置づけ
 第一節 一本全二七段の実態
 第二節 三巻本の実態
 第三節 能因本の位置づけ

主要参考文献
枕草子年表

あとがき

枕草子全章段表
第一期(定子サロンでの発表)章段表
第二期(源経房による流布)章段表
第三期(跋文の章段群)章段表
第四期(跋文後)①章段表
第四期(跋文後)②章段表
第四期(跋文後)③章段表

【凡例】

一 『枕草子』の本文は、三巻本を底本とする、松尾聰・永井和子校注・訳『枕草子』(新編日本古典文学全集、小学館、平9)に拠った。ただし、同じく三巻本を底本とする諸註に、一部、従った箇所がある。また、読解の便宜を図るため、表記は適宜、改めた。
二 『枕草子』の章段数は、萩谷朴校注『枕草子』上・下(新潮日本古典集成、新潮社、昭52)に拠った。
三 主要な参考文献には、略称を用いた。その一覧は、巻末の「主要参考文献」で示した。
四 『枕草子』本文様式の呼称は、類聚的章段(「もの尽くし」的章段)・随想的章段・日記回想的章段とした。
五 「枕草子全章段表」「第一期(定子サロンでの発表)章段表」「第二期(源経房による流布)章段表」「第三期(跋文の章段群)章段表」「第四期(跋文後)①章段表」「第四期(跋文後)②章段表」「第四期(跋文後)③章段表」「枕草子年表」を付した。


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