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2016年3月 1日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●田島 公編『近衞家名宝からたどる宮廷文化史 陽明文庫が伝える千年のみやび』(笠間書院)

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4月上旬刊行予定です。

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田島 公編『近衞家名宝からたどる宮廷文化史 陽明文庫が伝える千年のみやび』(笠間書院)
ISBN978-4-305-70802-1 C0021
B5判変型・並製・カバー装・292頁
定価:本体3,200円(税別)

宮廷世界は何を生み、守り伝えてきたのだろうか。
陽明文庫からその真髄を学ぶ。

世界記憶遺産『御堂関白記』をはじめ、近衞家の名宝10万件を伝える陽明文庫。奈良・平安初期から近代まで、あらゆる時代の資料を揃える文庫の全貌に迫り、貴重な書物の数々を読み解く。藤原氏嫡流として、常に朝廷の中枢にいた近衞家の史料から、どのような政治の動きがみえるのか。どれほどの素晴らしい芸術品が伝えられているのか。日本が世界に誇る宮廷文化の真髄を披露する。名宝掲載の口絵カラー8頁付き。

執筆は、名和修(陽明文庫理事・文庫長)/田島公(東京大学史料編纂所教授)/湯山賢一(奈良国立博物館長)/北啓太(元宮内庁京都事務所長)/朧谷寿(同志社女子大学名誉教授)/五味文彦(東京大学名誉教授)/尾上陽介(東京大学史料編纂所教授)/本郷恵子(東京大学史料編纂所教授)/藤井讓治(京都大学名誉教授)/島谷弘幸(九州国立博物館長)/芳村弘道(立命館大学教授)/金田章裕(京都大学名誉教授)/名和知彦(陽明文庫事務長)/粕谷真里子(東京大学学術支援職員)。以上、執筆順。所属等は二〇一六年四月一日現在。

【本書は、財団法人陽明文庫の全面的な協力を得て、二〇一一年一月より開催している「陽明文庫講座」を書籍化するものです。素晴らしい講師の方々が講演をもとに新たに書き下ろしたものを中心にまとめました。本書口絵にあるように、陽明文庫には多種多様な名宝が収蔵されていますが、そのなかから貴重な書物を対象に、新しい発見の報告をはじめとして、最新の研究成果をわかりやすく社会に還元する興味深いものばかりです。
「陽明文庫講座」と銘打った連続講座は財団法人創設以来、初めてのことであるそうで、千年の至宝を伝える近衞家陽明文庫に関わる「宮廷文化学」の入門ともいうべき書です。】...「はじめに―本書をお読みいただく方に」より

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【著者紹介】

田島公(たじま・いさお)

東京大学史料編纂所教授。
一九五八年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。
編著書『史料から読み解く三河 【西尾市岩瀬文庫特別連続講座】』(共著、笠間書院、二〇一二)、「文庫論」『岩波講座 日本歴史』22、岩波書店、二〇一六)ほか。

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■ご予約・ご注文はこちら

直接小社まで、メール info@kasamashoin.co.jp または下記のフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

■オンライン書店でのご購入はこちらをご参照ください

http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784305708021

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【目次】

●カラー口絵 近衞家陽明文庫が誇る至宝の数々
「倭漢抄(和漢朗詠集)」下巻 伝藤原行成筆(国宝) 平安時代 11世紀
「類聚歌合(二十巻本歌合)」 巻第十一(国宝) 平安時代 12世紀
「御堂関白記」寛弘4年(1007)8月 藤原道長自筆(国宝・世界記憶遺産)
「神楽和琴秘譜」伝藤原道長筆(国宝) 平安時代 10世紀末〜11世紀初
「李嶠雑詠」断簡 伝嵯峨天皇筆(「大手鑑」近衞家凞編)
「宮城図」(重要文化財) 鎌倉時代 元応元年(1319)
「源氏物語 空蟬」(重要文化財) 鎌倉時代 14世紀
「春日権現霊験記絵巻」巻四 詞書:近衞家凞筆 絵:渡辺始興画 江戸時代 享保20年(1735)
「四季花鳥図屏風」(左隻) 酒井抱一筆 江戸時代 文化13年(1816)
「儛絵(信西古楽図)」室町時代 宝徳元年(1449)
銀細工雛道具 江戸時代 19世紀

宮廷のみやびを伝える陽明文庫―序にかえて...名和修

はじめに―本書をお読みいただく方に...田島公


Ⅰ 近衞家と文庫の歴史

1 陽明文庫の沿革―成り立ちといまのありよう...名和修
 一 近衞家の歴史
 二 貴重な所蔵品群
 三 継承の労苦
 四 未来へ向けて
[近衞家略系譜/陽明文庫所蔵歴代関白記/近衞家家司・関連の深い家柄の公家の日記の例/陽明文庫目録分類項目一覧]
2 『摂関家旧記目録』の筆者は藤原忠実か―摂関家再興の象徴...湯山賢一
 はじめに
 一 自筆と右筆
 二 料紙の特徴
 三 記載内容について
 四 記載の順序の意味
 五 摂関家略系図
 六 「殿」箱の成立は何時か
 七 記載の事実比定
 むすび
3 禁裏文庫と近衞家―江戸・明治期の様相...北 啓太
 はじめに―禁裏文庫と東山御文庫
 一 江戸時代前期における禁裏文庫の再興と『槐記』の記述
 二 蔵書・文庫の維持
 三 東山御文庫本中の近衞家歴代
 四 明治時代における東山御文庫の形成と近衞忠凞
 おわりに

Ⅱ 世界記憶遺産『御堂関白記』の世界

1 『御堂関白記』の魅力あれこれ...名和修
 一 世界最古の自筆日記
 二 具注暦とは
 三 金峯山参詣
 四 藤原公任との贈答歌
 五 一条天皇の辞世
 六 望月の歌の顛末
 七 『御堂関白記』の「不思議」
2 藤原道長『御堂関白記』が語る栄華の真実―三代の天皇を孫で独占するまで...朧谷寿
 はじめに
 一 誕生、二人の実兄の死、そして政権の座へ
 二 賜姓皇族の二人の妻と子女
 三 嫡男頼通と春日祭使
 四 外孫の誕生と喜びに沸く土御門殿
 五 一条天皇の崩御
 六 三条天皇の中宮妍子
 七 孫の天皇に三女が入内
 八 後一条天皇の出現と望月の歌
3 『御堂関白記』と『枕草子』...五味文彦
 はじめに―二つの書物の関係
 一 『枕草子』を考える
 二 『枕草子』の「枕」
 三 道長と清少納言
 四 清少納言の立場
 五 春は曙
 おわりに

Ⅲ 朝廷を支えた近衞家―歴代当主と家司たち

1 『兵範記』紙背文書やその他の断簡からの発見...尾上陽介
 一 『兵範記』紙背文書から
 二 陽明文庫所蔵の断簡から
【付表】陽明文庫所蔵『兵範記』(十五函文書第十一函・第十二函)
2 南北朝時代の公武関係―『後深心院関白記』にみる足利義満の成長...本郷恵子
 はじめに
 一 『後深心院関白記』とは?
 二 公家政権―後光厳天皇から後円融天皇へ
 三 武家政権―足利義満と細川頼之
 四 永和元年の状況
 五 公武の交渉
 六 室町幕府の構想
 七 道嗣の晩年
3 織豊期の近衞家をめぐって―前久と信尹の武家的性格...藤井讓治
 はじめに
 一 前久・信尹の略歴
 二 前久の下国・在国
 三 信尹の在国
 おわりに

Ⅳ 書跡・漢籍・古地図の貴重書をさぐる

1 近衞家の書跡―その価値と魅力...島谷弘幸
 はじめに
 一 近衞家伝来の宸翰
 二 近衞家と公家日記
 三 宮廷貴族の教養と調度手本
 四 道長の書と信仰
 五 近衞家と学芸
 六 近衞家凞(予楽院)と書
 さいごに
2 陽明文庫の漢籍―優品三十六点を厳選解説...芳村弘道
 はじめに
 一 中世漢学と関連する古版本・古写本
 二 近衞家凞の学芸の諸相を伝える漢籍
3 「宮城図」をめぐって―九条家本・陽明文庫本・東山御文庫本への系譜...金田章裕
 はじめに
 一 九条家本『延喜式』「宮城図」と「左・右京図」
 二 陽明文庫本「宮城図」
 三 東山御文庫本「大内裏図」と「宮城図」
 四 「宮城図」諸図の系譜

Ⅴ 陽明文庫の現在―未来へ向けて

1 公益財団法人陽明文庫の事業活動...名和知彦

2 「陽明文庫講座」実施記録...粕谷真里子

3 陽明文庫と学術創成研究―目録学研究の進展と古典学の再生のために...田島公

執筆者紹介

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■執筆者紹介(執筆順・所属等は二〇一六年四月一日現在)

名和修(なわ・おさむ)
公益財団法人陽明文庫理事・文庫長。
一九三八年生まれ。同志社大学文学部国文学専攻卒業。
編著書『三藐院記』(共編、続群書類従完成会「史料纂集」、一九七五)、「五摂家分立について-その経緯と史的要因」(『公家と武家』Ⅱ、思文閣出版、一九九九)ほか。

田島公(たじま・いさお)*編者
東京大学史料編纂所教授。
一九五八年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。
編著書『史料から読み解く三河 【西尾市岩瀬文庫特別連続講座】』(共著、笠間書院、二〇一二)、「文庫論」『岩波講座 日本歴史』22、岩波書店、二〇一六)ほか。

湯山賢一(ゆやま・けんいち)
奈良国立博物館長。
一九四五年生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程中退。
編著書『日本の美術 第五〇〇号 天皇の書』(至文堂、二〇〇七)、『文化財と古文書学-筆跡論』(勉誠出版、二〇〇九)ほか。

北啓太(きた・けいた)
元宮内庁京都事務所長。東京大学史料編纂所非常勤講師。京都橘大学文学部非常勤講師。
一九五三年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程退学。
編著書「明治以後における東山御文庫御物の来歴」(『禁裏・公家文庫研究』第一輯、思文閣出版、二〇〇三)、『正倉院の世界 (別冊太陽 日本のこころ)』(監修、平凡社、二〇〇六)ほか。

朧谷寿(おぼろや・ひさし)
同志社女子大学名誉教授。
一九三九年生まれ。同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業。
著書『堀河天皇吟抄--院政期の雅と趣』(ミネルヴァ書房、二〇一四)、『平安王朝の葬送--死・入棺・埋骨』(思文閣出版、二〇一六)ほか。

五味文彦(ごみ・ふみひこ)
東京大学名誉教授。
一九四六年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。
著書『源実朝--歌と身体からの歴史学』 (角川選書、二〇一五)、『中世社会のはじまり〈シリーズ日本中世史 1〉』 (岩波新書、二〇一六)ほか。

尾上陽介(おのえ・ようすけ)
東京大学史料編纂所教授。
一九六三年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。
著書『中世の日記の世界 (日本史リブレット) 』(山川出版社、二〇〇三)、「記事の筆録態度にみる記主の意識」(『日記・古記録の研究』、思文閣出版、二〇一五)ほか。

本郷恵子(ほんごう・けいこ)
東京大学史料編纂所教授。
一九六〇年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
著書『買い物の日本史』 (角川ソフィア文庫、二〇一三)、『怪しいものたちの中世』(角川選書、二〇一五)ほか。

藤井讓治(ふじい・じょうじ)
京都大学名誉教授。
一九四七年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。
著書『徳川将軍家領知宛行制の研究』(思文閣出版、二〇〇八)、『戦国乱世から太平の世へ〈シリーズ 日本近世史 1〉 』(岩波新書、二〇一五) ほか。

島谷弘幸(しまたに・ひろゆき)
九州国立博物館長。
一九五三年生まれ。東京教育大学教育学部芸術学科書専攻卒業。
編著書『書の美』(毎日新聞社、二〇一三)、『料紙と書--東アジア書道史の世界』(思文閣出版、二〇一四)ほか。

芳村弘道(よしむら・ひろみち)
立命館大学教授。
一九五四年生まれ。立命館大学大学院博士後期課程東洋文学思想専攻満期退学。
編著書『唐代の詩人と文献研究』(中國藝文研究會、二〇〇七)、『十抄詩・夾注名賢十抄詩』(汲古書院、二〇一一)ほか。

金田章裕(きんだ・あきひろ)
京都大学名誉教授。京都府特別参与。
一九四六年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。
著書『文化的景観―生活となりわいの物語』(日本経済新聞、二〇一二)、『タウンシップ―土地計画の伝播と変容』(ナカニシヤ出版、二〇一五)ほか。

名和知彦(なわ・ともひこ)
公益財団法人陽明文庫事務長。
一九七一年生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。

粕谷真里子(かすや・まりこ)
東京大学学術支援職員。
一九八〇年生まれ。共立女子大学文芸学部芸術学専攻造形芸術コース卒業。


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