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2015年9月 1日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●松尾 光『思い込みの日本史に挑む』(笠間書院)

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9月下旬の刊行予定です。

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松尾 光『思い込みの日本史に挑む』(笠間書院)
ISBN978-4-305-70779-6 C0021
四六判・並装・314頁
定価:本体1,600円(税別)

日本は一体、どのような歴史を辿ってきたのだろうか。自分でその重い扉を押し開けて進むための、71話のレッスン。ひとの目を覆い、手を止めさせる、「思い込み」。そうした過去は、アカデミズムの頂点にすらたしかにあった。本書は、思い込みの淀みから自分を掬い出すために編まれた、日本史入門です。古代から近代にいたるまで、主要なトピックを、「思い込みの日本史」から「思い込みでない日本史」に書き替えるよう、語り尽くしていく書です。

【日常生活でもそうだが、私たちは歴史事象を前にして、多くの常識といわれるものに寄りかかり、だれがなぜ作ったのかすらわからないような古色蒼然たる定説をもとに見ようとしてしまう。だが、その常識は現代人だけの思い込みじゃないのか。公認の解釈とされている安心・安全な定説は、かつて何かの思惑があってだれかに捏造された「思い込ませたかった」解釈じゃないのか。】......「はじめに」より

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【著者略歴】

松尾 光(まつお・ひかる)

略 歴 1948年、東京生まれ。学習院大学文学部史学科卒業後、学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士課程満期退学。博士(史学)。神奈川学園中学高等学校教諭・高岡市万葉歴史館主任研究員・姫路文学館学芸課長・奈良県万葉文化振興財団万葉古代学研究所副所長をへて、現在、中央大学文学部・早稲田大学商学部非常勤講師。
著 書 単著に『白鳳天平時代の研究』(2004、笠間書院)『古代の神々と王権』『天平の木簡と文化』(1994、笠間書院)『天平の政治と争乱』(1995、笠間書院)『古代の王朝と人物』(1997、笠間書院)『古代史の異説と懐疑』(1999、笠間書院)『古代の豪族と社会』(2005、笠間書院)『万葉集とその時代』(2009、笠間書院)『古代史の謎を攻略する 古代・飛鳥時代篇/奈良時代篇』(2009、笠間書院)『古代の社会と人物』(2012、笠間書院)『日本史の謎を攻略する』(2014、笠間書院)『現代語訳魏志倭人伝』(2014、KADOKAWA)。編著に『古代史はこう書き変えられる』(1989、立風書房)『万葉集101の謎』(2000、新人物往来社)『疎開・空襲・愛―母の遺した書簡集』(2008、笠間書院)『近鉄沿線謎解き散歩』(2013、KADOKAWA)、共著に『争乱の日本古代史』(1995、廣済堂出版)『古代日本がわかる事典』(1999、日本実業出版社)などがある。
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■ご予約・ご注文は版元ドットコムでも
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70779-6.html
または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

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【目次】

はじめに

第一章 古代
01 安閑と欽明 継体天皇は、なぜ子どもたちを越前に残しておかなかったのか
02 葉佐池古墳 殯はどのくらいの期間するものなのか
03 銅鏡・埴輪 「古美術商の店頭に並ぶ考古遺物」の学術的価値は
04 記紀の受容 神社縁起などの伝説から、なにが学べるのか
05 倭国・起居注 『魏志』『隋書』などの中国史書は貴重な同時代史か、拠るべからざるたわ言か
06 隋の煬帝 推古女帝からの国書を、煬帝はなぜ読まされたのか
07 凶作・飢饉 前近代の国家には、なぜ予算がないのか
08 代制と束把 「口分田は女一段一二〇歩」「租は段別二束二把」と暗記してしまっていいのか
09 道成寺伝記 藤原宮子は、海女の出身だったのか
10 西大寺末寺 東大寺は総国分寺なのか、そもそも国分寺はいつから作られはじめたのか
11 法華寺湯屋 光明皇后の病者垢すりの話は、中国の話の翻案だったのか
12 平城天皇 『万葉集』の編者って、大伴家持じゃいけないのか
13 真備・仲麻呂 入唐絵巻に描かれている真備幽閉の話って、いったい何のことなの
14 兼家・師輔 夢はまぼろしでなく、夢解きをすれば現実になると思っていたか
15 忠平と国例 朝廷の仕事が儀式運営ばかりになったのは、藤原忠平のせいか
16 道長の巡拝 藤原道長がみた山田寺の仏頭はどうして興福寺にあるのか
17 紫式部 『源氏物語』のなかの女性は、有頂天の幸福だったのかそれとも不幸だったのか
18 相撲節会 平安時代の相撲は、どうやったら勝ちなのか
19 兵の家 武士の起こりは、治安悪化からの自己防衛じゃなかったのか
20 源義賢・義平 源義朝と親・兄弟とが袂を別かったのは、作戦か恨みか

第二章 中世
21 信西・頼朝 後白河院は、日本第一の大天狗か稀代の暗主か
22 義経と教経 『平家物語』は聞き手が求めた物語であって、史実じゃない
23 清盛・宗盛 平重盛はなぜ沈着冷静で賢明な人とみなされたのか
24 南都の僧兵 平重衡はどうして東大寺・興福寺を焼き払ったのか
25 平家落人伝説 安徳天皇は、「壇ノ浦合戦のあと」をどう生きていたというのか
26 遁世と触穢 鎌倉新仏教は、どこが画期的だったのか
27 安達泰盛 霜月騒動の原因は、ほんとうに「御家人」対「御内人」の争いだったのか
28 楠木正成 聖徳太子未来記などの予言説は、世の中をどう変えたか
29 尊氏・正行 後醍醐天皇はどうして吉野に籠もったのか
30 今川了俊 『太平記』って、南朝側の歴史書じゃないの
31 稲村ヶ崎 『太平記』にもある、読み手(書き手)の都合による歴史の改竄とは
32 足利義持 日記なら同時代史料・一級史料としてそのまま信用してよいか
33 後亀山天皇 南北朝合一となったのになぜ後南朝は収まらないの
34 御伽草子 「よく知られた童話やお伽噺」は、じつはよく知られていないって
35 マルコポーロ 黄金の島ジパングの根拠は、中尊寺金色堂や金閣寺だったのか
36 痘瘡・梅毒 世界史の舞台に参加したときに贈られる最初のプレゼントは、疫病だって
37 吉鳥と凶鳥 フクロウは、東洋と西洋でどれほど評価が違っているのか
38 後土御門天皇 天皇宣旨(綸旨)の免責慣行ってな〜に
39 足利義教 中世に頻発する湯起請は、盟神探湯の復活なのか
40 久秀と順慶 大和の支配権はどうして興福寺から筒井に移っていったのか
41 織田信長 足利義昭の京都追放は幕府滅亡の画期となりうるか
42 明智光秀 本能寺の変の裏に黒幕はいるのか
43 北政所 豊臣秀吉の父方は、政権下でどう処遇されているの
44 堀尾吉晴 「天王山」の争奪は、天下の分け目だったのか
45 身分統制 刀狩りで、村のなかの武器はみんな取り上げられたんじゃないの

第三章 近世・近代
46 三成と家康 西軍・石田三成は、豊臣家臣団で人気のない奴だったから負けたのか
47 遣ローマ使節 伊達政宗は支倉常長を通じてスペインに何を持ちかけたのか
48 水戸光圀 徳川家康公遺訓は、だれの遺訓か
49 慶安御触書 江戸時代の百姓は、幕府施策でがんじがらめだったのか
50 作付と回米 江戸時代の飢饉は、人災だったのか
51 赤穂浪士 浅野内匠頭は、何といって吉良上野介に斬りかかったのか
52 徳川綱吉 生類憐れみの令のもとで、犬はどうして嫌われたか
53 柳沢騒動 柳沢吉保は徳川綱吉の寵愛をいいことに権力を壟断した君側の大奸か
54 茂姫・篤姫 将軍家はなぜ島津の娘を正室に迎えたのか
55 切腹融川 狩野派の粉本主義は、御用絵師の怠慢のせいだったのか
56 露伴・順天堂 江戸時代の世襲は、ほんとうに血の承継だったのか
57 文武両道 武士道は、フェアプレイ精神と潔癖な倫理・道徳を意味しているのか
58 世間体と一分 『葉隠』の山本常朝にとって、自分以外はすべて不義なのか
59 改鋳と相対済 江戸の商人は、なぜ有り余る金をもてあましていたのか
60 お蔭参り 江戸時代の伊勢参りに、大和はどんな対応をしたのか
61 中山忠光 天誅組の乱はなぜこんなところで起こされたのか
62 蒸気浴・湯沐 風呂と湯は違うっていうけど、いったいどう違うのか
63 藤岡屋日記 「泰平の眠りを」の狂歌は、幕末の作でないのか
64 阿部正弘 ペリー来航の事前情報はどのように流れていったのか
65 井伊直弼 和宮降嫁は、公武合体派の窮余の一策じゃなかったのか
66 高杉晋作 奇兵隊は、そのあとどうなったのか
67 産業革命前夜 明治維新前の薩摩・長州で、なぜ人口が増えていったのか
68 井上毅 明治政府の提示した「信教の自由」の中身にはどんなトリックがあったか
69 必称義務令 氏名・姓名の多くは、明治時代を溯らないというのは
70 端座と立て膝 正座って、日本人の伝統的な坐り方だったのか
71 日本美発見 桂離宮は、ブルーノ・タウトによって発見されたのか

「思い込み」は、どのようにして作られるか

初出掲載書・雑誌の一覧
あとがき


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