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2015年7月 1日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●片桐洋一『新装版 小野小町追跡 「小町集」による小町説話の研究』(笠間書院)

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7月下旬の刊行予定です。

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片桐洋一『新装版 小野小町追跡 「小町集」による小町説話の研究』
ISBN978-4-305-70781-9 C0095
四六判・並製・232頁
定価:本体1,700円(税別)

小町が、その死後人々の心の中にどのように生き続け、どう変容していったのか。また、変容しながらその底に変らずに生き続けてゆく、小町的なもの、とはいったい何か。小町の虚像と実像にはじめて架け橋をかけた、名著の復刊です。
解説◉「小町的なもの」―目に見えぬものを見よ・錦 仁[新潟大学名誉教授]。
【...平安時代、しかも小町の死後百年ほどの間に、小町は既に伝説化されつつあったことになる。そして、それは、あの「花の色はうつりにけりな......」とか「わびぬれば身を浮草の根を絶えて......」などの小町真作の歌から発し、その残り香や体温をそのままに保持している詠草の編纂・増補という形で形成されていったのである。そして、それはそれぞれの歌を小町真作と信じ、それぞれの事件を小町の事蹟として見る態度から、形づくられていったのである。小町作にあらざることが実証され得る歌でも、小町作と信じられて伝承されて来たのである。客観的には虚像であっても、伝承する人、享受する人にはまさしく実像以外の何物でもない。虚は実であり、実は虚であるゆえに、伝承されたのであり、またそれゆえに、あの小野小町は、今も我々の胸の中に生き続けているのである。小野小町追跡の終着点は、どうやら民族の心の中にあったようである。】...Ⅲ 「小町集」と小町説話、より。

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【著者略歴】

片桐洋一(かたぎり・よういち)

1931年9月、大阪市に生まれる。1954年3月、京都大学文学部(国語学国文学専攻)卒業。1959年3月、同大学院博士課程単位修得。1959年10月、大阪女子大学助教授。1974年、同教授。1987年、同学長に就任。1991年5月、同満期退職。1991年10月、関西大学教授、2002年3月、同退職。現在大阪女子大学名誉教授。2011年11月、文化功労者として顕彰される。

●主な著書に、『伊勢物語の研究〔研究篇〕』『伊勢物語の研究〔資料篇〕』『伊勢物語の新研究』『古今和歌集の研究』(いずれも明治書院)、『拾遺和歌集の研究〔校本篇・伝本研究篇〕』『拾遺和歌集の研究〔索引篇〕』『拾遺抄―校本と研究―』(いずれも大学堂書店)、『中世古今集注釈書解題一〜六』(赤尾照文堂)、『日本の作家5 在原業平・小野小町』『日本の作家7 伊勢』(いずれも新典社)、『歌枕歌ことば辞典』(角川書店のち増訂版笠間書院)、『古今和歌集以後』『源氏物語以前』(いずれも笠間書院)、『新日本古典文学大系 後撰和歌集』(岩波書店)、『古今和歌集全評釈 上・中・下』(講談社)、『柿本人麿異聞』『伊勢物語全読解』『平安文学の本文は動く―写本の書誌学序説』随想集『もとのねざし』『平安文学五十年』(いずれも和泉書院)などがある。

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■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70781-9.html
または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html
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【目次】

1 小野小町の周辺
 一 誰でも知っている小町
 二 業平は小町の恋人であったか
 三 小町の青春と仁明朝文化サロン
 四 小野小町は仁明天皇の更衣か
 五 小町の父小野良実は架空の人物
 六 小野小町と陸奥
 七 「玉造小町子衰壮記」を読む
 八 玉造小町と小野小町
 九 小町数人説をめぐって

2 「小町集」の生成
 一 平安時代の小町説話を求めて
 二 小町の雨乞い説話
 三 流布本「小町集」の形態
 四 小町の夢の歌―流布本「小町集」の形成(一)―
 五 「あま」と「みるめ」―流布本「小町集」の形成(一)―
 六 「小町集」における小大君の歌
 七 「あなめあなめ」の歌―異本「小町集」の付加部分―
 八 「小町集」の成立は十世紀末か

3 「小町集」と小町説話
 一 小町説話と謡曲
 二 小町と深草少将の遺跡
 三 こばむ小町―謡曲「通小町」の淵源―
 四 不信―平安女性の恋歌の形―
 五 「伊勢物語」の小町―好色説話の形成―
 六 「うつろひ」の嘆き
 七 秋のけしき―荒寥たる孤愁―
 八 うき身は今や物忘れして
 九 出離と「ほだし」
 一〇 花の色はうつりにけりな―小町説話の原点―
 一一 むすびに代えて

付録 「小野小町集」二種
凡例
一 流布本系「小町集」
二 異本系「小町集」

解説◉「小町的なもの」―目に見えぬものを見よ・錦 仁[新潟大学名誉教授]

小町関係歌初句索引


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