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2015年4月27日

 記事のカテゴリー : 学会・講演会・展覧会情報

●調布市制施行60周年・武者小路実篤記念館開館30周年 武者小路実篤生誕130周年記念 春の特別展「一人の男〜武者小路実篤の生涯〜」(2015年4月25日(土)〜6月14日(日))

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展示情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.mushakoji.org/schedule/tenji.html#3
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■名称:春の特別展「一人の男〜武者小路実篤の生涯〜」
■会期:平成27年4月25日(土)〜6月14日(日)
 *会期中、展示替えあり(前期:5月24日まで、後期:5月26日から)
■展覧会概要:
 明治18(1885)年5月12日に生まれた武者小路実篤は、平成27(2015)年で生誕130周年を迎えます。本展覧会では、2つの自伝小説「或る男」「一人の男」を軸として、そのときどきの世間の評価にも注目していきます。
 明治末期に『白樺』を創刊した当初の文壇は、「白樺を逆に読んでバカラシ」などと冷やかな反応を見せましたが、読者の圧倒的支持を得て、『白樺』は大正時代の文芸界を牽引する存在となりました。
 同人のなかで実篤は、自我の肯定、個性の尊重といった思想面をリードする舌鋒鋭き闘将として名を馳せます。旧制高校時代から『白樺』の愛読者であった芥川龍之介は、「武者小路氏が文壇の天窓を開け放つて、爽な空気を入れた事を愉快に感じてゐる」と回想しています。
 ライフワークとなる新しき村の構想は、大正7年・実篤33歳のときに提唱したものです。有島武郎が好意的な論調ながら「失敗に終ると思ふ」と述べたように、現在までも存続するほど息の長い運動になろうとは、多くの人が予測しなかったことでしょう。大正2年に結婚した房子との間には子供がなかったからこそ、「新しき村がこの
地上に生れた」と実篤は語ります。
 一方で、新しき村で安子と再婚し、初めて子供を得たことは、画筆をとるきっかけともなり、離村の原因の一つともなるなど、その生涯に大きな変化をもたらしました。
 離村後ほどなくして、『改造』『中央公論』などの有力雑誌から原稿依頼が途絶え、自ら「失業時代」と称する時代を迎えます。そんな中で主に講談社から「楠正成」「二宮尊徳」「釈迦」など数々の伝記小説を発表しました。
 第二次世界大戦中は、日本文学報国会劇文学部会長にかつぎ出され、中国・南京で開かれた中日文化協会主催の大会にも日本側の代表の一人として出席しました。
 戦後、貴族院の勅選議員に任命されたのも束の間、戦中に執筆した『大東亜戦争私感』が戦争讃美とみなされたことなどによって、公職追放令G項該当者に指名され辞任します。その影響で、またもや出版依頼が途絶えましたが、創作意欲は尽きず、雑誌『心』を主宰し、新しき村会員の助けを借りて出版社を起こして執筆活動を続けまし
た。
 追放が解除されると、直後に文化勲章を受章。そのときの心境について、「存外俗人である」ことを恥じつつも、志賀直哉や谷崎潤一郎が文化勲章をもらうと平静ではいられず、自身の受章によりそのこだわりが完全に消えたと告白しています。
 昭和30年には、水のあるところに住みたいという子供の頃からの願いをかなえ、調布市仙川の地に移り住みます。言葉を添えた独特の画風で親しまれる書画の制作や、自伝小説「一人の男」などの執筆に励み、その生涯を全うしました。
 こうした軌跡をたどるとともに、作家としての実篤の功績についてもご紹介します。表現しようと思うことをそのまま自分の言葉で書くという「日本の真の口語文(或ひは言文一致の文章)の元祖は武者小路実篤である」(宇野浩二)。作者自身は代表作とは思っていなかったものの、良く売れていると聞いて驚いたという『友情』。次々と書評に取り上げられ、増刷を重ねた『真理先生』。当時の新聞や雑誌などを通じ、可能なかぎり後世の評価ではなく、同時代の反応をお伝えしたいと思います。
 生誕130周年の節目の年にあたり、文学、美術、新しき村と精力的に活動した、実篤90年の生涯と業績の全体像を捉え直す機会といたします。

■主な出品作品:
・「武者小路実篤像」岸田劉生 大正3(1914)年 油彩 東京都現代美術館所蔵(武者小路実篤旧蔵)
*20代の実篤を描いたもの。眼光が鋭い。
・「或る男」93章原稿 武者小路実篤 『改造』大正11(1922)年1月号掲載 薩摩川内市川内まごころ文学館所蔵
*実篤の前半生を描いた自伝小説の原稿。東京では滅多に見ることができません。
・「この道」武者小路実篤 昭和42(1967)年 淡彩画
※展示作品・資料等の画像提供が可能です。

■関連行事
記念講演会「武者小路実篤「真理先生」を読む」
日 時:平成27年5月24 日(日)午後1時30分〜3時
講 師:米山禎一氏(元・台湾大学教授)
会 場:調布市文化会館たづくり(601・602会議室)
定 員:48名  
参加費:無料
申込み:往復葉書で5月10日(日)必着締切

■調布市武者小路実篤記念館インフォメーション
開館時間:午前9時〜午後5時
入場料:大人(高校生以上)200円/小・中学生100円
 ※ 調布市内在住の65歳以上は無料
 ※ 調布市内在住・在学の小・中学生は、土曜日は無料パスが使えます。
 ※ 「東京・ミュージアム ぐるっとパス」がご利用いただけます。
休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)
交 通:京王線つつじヶ丘駅または仙川駅下車、徒歩10分
 小田急線成城学園前駅より「調布駅」または「神代団地」行きバス稲荷前下車、徒歩5分
住 所:〒182-0003 東京都調布市若葉町1−8−30
電 話:03-3326-0648
ホームページ:http://www.mushakoji.org


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