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2015年2月17日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●田中優子編『日本人は日本をどうみてきたか 江戸から見る自意識の変遷』(笠間書院)

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3月上旬刊行予定です。

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田中優子編『日本人は日本をどうみてきたか 江戸から見る自意識の変遷』(笠間書院)
ISBN978-4-305-70769-7 C0091
定価:本体1,800円(税別)
A5判・並製・カバー装・248頁

私たちはいかなる日本を選んでいるのか。

人々が「日本人」と「日本」を
どのように考え、語ってきたかを知ることは
現代を考える「よすが」となる。

近代ナショナリズムへつながる思想も出現した、
江戸時代を中心に、日本人が日本をどう語ってきたのか、
その言説の全体像に迫る!

鍵となるのは中国の「華夷秩序」に影響を受けた
蝦夷・琉球・異国をはじめとする外部への姿勢と、
内部に存在する「和」「武」「神国」という異なる側面の共存であった──。

執筆は、田中優子・大木康・横山泰子・米家志乃布・小林ふみ子・JANA URBANOVÁ・内原英聡・小口雅史・竹内晶子・石上阿希・韓京子・大屋多詠子・金時徳・林久美子・福田安典・長島弘明・津田眞弓・川添裕。

【国家形成は民族対立を乗り越えるためのものであったはずだが、同時に国民としての利権を囲い込もうとする保守的な態度を生み出した。戦争でもないのに隣国とのちょっとした不和が国家主義的な感情をあおり、身近な外国人の存在が一部の人々の不平等感を激高させる。そのもとで外国について、また日本について感想を述べる膨大な書籍は刊行されても、「日本人自身が日本をどう考えてきたか」という問いは、なかなか発せられない。日本という対象、それを表現する日本人、それを分析する日本人、という重層的な関係を設定するには、それぞれの思想と方法が試されるからであろう。本書はその困難な作業の出発点である。】...田中優子「今「日本人が日本をどうみてきたか」を考えることの意義」より

●続きはこちら(全文掲載)
http://kasamashoin.jp/2015/02/post_3179.html

●パンフレットを無料でお送りいたします。以下までご一報ください。

【連絡先】
〒101-0064
東京都千代田区猿楽町2-2-3
笠間書院 WEB編集部 
●メール
info@kasamashoin.co.jp

パンフレットは下記URLよりダウンロードもできます!
http://kasamashoin.jp/shoten/nihonjin_info.pdf

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下記イベントは終了いたしました。

鈴村裕輔氏(Researchmap.jp)報告
HIJASトークセッション「日本人は日本をどうみてきたか」
http://researchmap.jp/jo3b2itsj-18602/#_18602

「総長日誌」(田中優子氏・法政大学) ※3月26日(木)に「日本人は日本をどうみてきたか-江戸から見る自意識の変遷-」のトークセッションに触れています。
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/socho/diary/2014/03.html

田中優子編『日本人は日本をどうみてきたか 江戸から見る自意識の変遷』刊行記念トークセッションを行います
(2015年3月26日(木)、法政大学市ヶ谷キャンパス ※要申込)
参加無料・要事前申込(インターネットまたはFAXにて)

詳細はこちらから
http://kasamashoin.jp/2015/03/2015326.html

▼イベント趣旨

あなたはどんなときに、「国」を意識しますか?

日常生活で日本人が日本国を意識することはあまりないだろう。

しかし大震災やさまざまな天災、原子力のような深刻な事故、とりわけ戦争とそれに類するテロが起これば、たちまち「国」が意識にのぼってくる。それは日本だけでなく、近代国家を形成してしまった世界中の国民の「業(ごう)」ともいえるものだ。

国家形成は民族対立を乗り越えるためのものであったはずだが、同時に国民としての利権を囲い込もうとする保守的な態度を生み出した。

隣国とのちょっとした不和が国家主義的な感情をあおり、身近な外国人の存在が一部の人々の不平等感を激高させる。そのもとで外国について、また日本についての膨大な言説は存在すれど、「日本人自身が日本をどう考えてきたか」という問いは、なかなか発せられない。

本トークセッションでは、そうした問題意識に端を発し、法政大学で行われてきた「日本人における日本意識」をめぐる研究プロジェクトから得た成果と展望を、近世文化の専門家である執筆陣が語り合う。

近世文化は、古代・中世の日本観を受け継ぎ、近代のナショナリズムをも選択肢のひとつとして用意した。そこにいかなるものが多層的に存在したのか確認しておくことは、近代が国家形成の際に何を選び何を捨てたのか、確認する「よすが」となるだろう。

日本人は、どのような日本を選び取ってきたのだろうか。
そして、わたしたちはどのような日本を選び取ってゆくのだろうか──

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■編者紹介

田中優子(たなかゆうこ)
1952年神奈川県横浜市生まれ。法政大学社会学部教授。2014年法政大学総長に就任。1986年『江戸の想像力』(筑摩書房)で芸術選奨文部大臣新人賞、2000年『江戸百夢』(朝日新聞社のち筑摩書房)で芸術選奨文部科学大臣賞・サントリー学芸賞を受賞。2005年紫綬褒章受章。
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■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70769-7.html
または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html
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【目次】

今「日本人が日本をどうみてきたか」を考えることの意義●田中優子

Ⅰ 「自国」を誰が/どの範囲で捉えるか?

「夷」の国の学問――漢学と国学●大木康
 華夷思想とは/日本における漢学/日本型漢学者たち/国学/近代の学問

国難と日本意識【コラム】●横山泰子

人びとにとっての近世日本のかたち●米家志乃布
 はじめに/江戸時代の刊行日本図について/近世前期における刊行日本図─「流宣日本図」と「自稾庵日本図」/江戸時代における庶民の描いた「日本」の一例─大黒屋光太夫の日本図/節用集所載「日本図」の特徴/おわりに─「行基図」的かたちと「架空の土地」の記述

組み入れられる蝦夷●田中優子
 水滸伝構造をめぐって/『本朝水滸伝』に組み入れられる蝦夷/蝦夷の世界へ入り込む日本人/菅江真澄に見る蝦夷と日本人/『もののけ姫』と蝦夷

支えにされた琉球●小林ふみ子
 多様な琉球観/日本の文化を尊ぶ国/王子が和歌を詠む国/月代を喜ぶ琉球人

オモロと琉歌における「大和」のイメージ●ヤナ・ウルバノヴァー
 はじめに/オモロにおける「大和」のイメージ/琉歌における「大和」のイメージ/「大和」のイメージをオモロと琉歌で比較する/おわりに

近世琉球人の他所認識●内原英聡
――近世八重山の人々から見た琉球王府そして薩摩・大和・日本

 「近世琉球人とはだれか?」/近世八重山の人々から見た琉球王府そして薩摩・大和・日本/まとめ─さらなる支配の構造

怪物ではない〈日本の私〉●横山泰子
 『和漢三才図会』における日本/異国と外夷の違い/怪物の如き外夷人物/怪物たちは遠方へ/怪物ではない〈日本〉の私

Ⅱ 「和の国」イメージの普及

「倭国」から「和国」へ【コラム】●小口雅史

やわらかな好色の国・日本、という自己像●小林ふみ子
 「和」の字の実体化―中世まで/やわらかい言葉/やわらかな気風、やわらかな女/やわらかな=好色の国として/近代以後の消長

世阿弥能にみる日本意識――「平和」と「幽玄」――【コラム】●竹内晶子

日本の春画・艶本にみる「和合」●石上阿希
 はじめに/日本春画・艶本の思想/中国養生書の影響/和合をことほぐ/おわりに

Ⅲ 「武の国」――願望のゆくえ

近松の浄瑠璃に描かれた「武の国」日本●韓京子
 『国性爺合戦』に表現された「日本」/武威による他国の支配/剣による世の平定/剣の威徳による治世

曲亭馬琴の「武国」意識と日本魂●大屋多詠子
 はじめに/馬琴の日本意識と「武の国」/馬琴の描く武士と「武威」/馬琴作品における「日本魂」/おわりに

武者の国日本の視覚化【コラム】●小林ふみ子

壬辰戦争はどのように描かれたのか●金時徳
──江戸中後期の絵本・浮世絵を中心に

 はじめに/時代区分/相互関連/まとめと展望

Ⅳ 「神の国」――近代をつくった自国認識の登場

浄瑠璃にみる神道思想●林久美子
 金平浄瑠璃と社参/神おろしの節事/日本紀の世界/『日本大王』と『日本王代記』/『仁武天王』と『大日本神道秘蜜の巻』/中臣祓/三社託宣、お祓など/神道の文化への影響

平賀源内の自国意識●福田安典
 源内の語る「日本」「異国」/源内の語る「神の国」─谷川士清の影響─/倭学先生の講釈

上田秋成と樋口道与──大坂文人の文化相対主義──【コラム】●長島弘明

仙台藩の能『神皇』──塩竃の神が「異人」を追い払う●津田真弓
 『神皇』のあらまし/『神皇』誕生の背景/藩校の展開─十九世紀の入り口で

開国期における「異国と自国」の形象──神風・神国・神風楼●川添裕
 象徴的な日米のレプリゼンテーション/「神風」が異国船を吹き戻す/「神国」では異国のトラも日本語を覚える/「神風」の遊廓─まとめに代えて

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■執筆者紹介(執筆順)

大木康(おおきやすし)
東京大学東洋文化研究所教授(中国文学)。『冒襄と『影梅庵憶語』の研究』 (汲古書院、二〇一〇年)、『明末江南の出版文化』(研文出版、二〇〇四年)、『馮夢龍『 山歌』の研究 中国明代の通俗歌謡』(勁草書房、二〇〇三年)

横山泰子(よこやまやすこ)
法政大学理工学部教授(日本文化、日本文学)。『妖怪手品の時代』(青弓社、二〇一二年)、「女の敵はアマノジャク─昔話「瓜子織姫」系絵本における妖怪」(小松和彦編『妖怪文化の伝統と創造』せりか書房、二〇一〇年)、『江戸歌舞伎の怪談と化け物』(講談社、二〇〇八年)

米家志乃布(こめいえしのぶ)
法政大学文学部教授(歴史地理学、地図史)。「レーメゾフの『公務の地図帳』と描かれたシベリア地域像」(『法政大学文学部紀要』六十六号、二〇一三年)、『近代日本の視覚的経験』(共著、ナカニシヤ出版、二〇〇八年)、『大地の肖像』(共著、京都大学学術出版会、二〇〇六年)

小林ふみ子(こばやしふみこ)
法政大学文学部教授(日本近世文学、文化)。『大田南畝 江戸に狂歌の花咲かす』(岩波書店、二〇一四年)、『化け物で楽しむ江戸狂歌〜『狂歌百鬼夜狂』をよむ〜』(共著、笠間書院、二〇一四年)、「自意識と憧憬と─長崎における江戸文人大田南畝の中国意識を例に」(『国際日本学研究叢書15 地域発展のための日本研究』法政大学国際日本学研究所、二〇一二年)

JANA URBANOVÁ(ヤナ・ウルバノヴァー)
法政大学HIF招聘研究員(琉歌の表現研究)。「オモロと琉歌における「大和」のイメージ」(『国際日本学』十一号、法政大学国際日本学研究所、二〇一四年)、 「琉歌の季節語(春夏秋冬)をめぐって─オモロや和歌との表現比較─」(『日本文学誌要』八十七号、法政大学国文学会、二〇一三年)、 「琉歌と和歌の表現比較研究─「面影」をめぐって─」(『沖縄文化』百十二号、沖縄文化協会、二〇一二年)

内原英聡(うちはらひでとし)
法政大学社会学部兼任講師(「比較文化論Ⅰ・Ⅱ」)ほか『週刊金曜日』編集兼記者(近世琉球弧と現代の比較文化)。博士論文「近世琉球弧における経世済民社会の諸相─八重山諸島の庶民の生活を事例として─」(二〇一三年)、田中優子 『カムイ伝講義』(小学館、二〇〇九年 〔一九九〜二〇四、二四一〜三〇八頁分担執筆〕)

小口雅史(おぐちまさし)
法政大学文学部教授(日本古代中世史、北方史、敦煌吐魯番学)。『内閣文庫所蔵史籍叢刊 古代中世篇』(編著、汲古書院、二〇一二年〜)、『海峡と古代蝦夷』(編著、高志書院、二〇一一年)、『古代末期・日本の境界─城久遺跡群と石江遺跡群』(編著、森話社、二〇一〇年)

竹内晶子(たけうちあきこ)
法政大学国際文化学部教授(比較演劇、能楽)。「世阿弥の月─〈融〉〈姥捨〉〈江口〉〈井筒〉にみる反復と混沌─」(鈴木健一編『天空の文学史 太陽・月・星』三弥井書店、二〇一四年)、"Sanemori: Departure from Oral Narrative." Like Clouds or Mists: Studies and Translations of Nō Plays of the Genpei War. Edited by Elizabeth Oyler and Michael Watson. Ithaca: East Asia Program Cornell University, 2013. 、「謡曲〈井筒〉にみる「喩え」の力─比喩構造としての夢幻能」(『国文学解釈と鑑賞』七十五巻十号、二〇一〇年)

石上阿希(いしがみあき)
立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員(日本近世文化史)。『日本の春画・艶本研究』(平凡社、二〇一五年)、Timoth Clark, C.Andrew Gerstle, Aki Ishigami, Akiko Yano (eds.), Shunga: sex and pleasure in Japanese art, The British Museum Press, 2013.、『西川祐信を読む』(編著、立命館大学アート・リサーチセンター、二〇一三年)

韓京子(はんきょんじゃ)
韓国慶熙大学校外国語大学日本語学科助教授(日本近世演劇(浄瑠璃))。「佐川藤太の浄瑠璃─改作・増補という方法─」(『国語と国文学』九十一巻五号、二〇一四年)、「近松の時代浄瑠璃に描かれた「執着・執念」(『国語と国文学』八十三巻二号、二〇〇六年)

大屋多詠子(おおやたえこ)
青山学院大学文学部准教授(日本近世文学)。「『南総里見八犬伝』の大鷲」(『鳥獣虫魚の文学史 日本古典の自然観2鳥の巻』三弥井書店、二〇一一年)、「『昔話稲妻表紙』の歌舞伎化と曲亭馬琴」(『江戸文学』四十号、ぺりかん社、二〇〇九年)、「読本作者佐藤魚丸」(『国語と国文学』八十四巻十二号、二〇〇七年)

金時徳(きむしどく)
ソウル大学奎章閣韓国学研究院助教授(日本と異国との戦争に関する十六〜十九世紀日本の文献を研究)。『日本と〈異国〉の合戦と文学』(共著、笠間書院、二〇一二年)、『秀吉の対外戦争』(笠間書院、二〇一一年)、『異国征伐戦記の世界─韓半島・琉球列島・蝦夷地』(笠間書院、二〇一〇年)

林久美子(はやしくみこ)
京都橘大学文学部教授(日本近世文学、演劇)。「元禄七年洛東真如堂における善光寺開帳をめぐって─真如堂日並記の紹介を中心に―」(『京都橘大学大学院紀要』十二号、二〇一四年)、「『日本武尊吾妻鑑』と『南総里見八犬伝』のトランスジェンダー」(『表象のトランスジェンダー』新典社、二〇一三年)

福田安典(ふくだやすのり)
日本女子大学文学部教授(日本近世文学)。『平賀源内の研究─大坂編』(ぺりかん社、二〇一三年)、『都賀庭鐘・伊丹椿園集』(共著、国書刊行会、二〇〇一年)、『驚きのえひめ古典史』(創風社、二〇〇〇年)

長島弘明(ながしまひろあき)
東京大学大学院人文社会系研究科教授(日本近世文学)。『名歌名句大事典 歳時 人 自然』(共編、明治書院、二〇一二年)、『国語国文学研究の成立』(放送大学教育振興会、二〇一一年)、『秋成研究』(東京大学出版会、二〇〇〇年)

津田眞弓(つだまゆみ)
慶應義塾大学経済学部教授(日本近世文学)。「教養を娯楽化する─『五節供稚童講訳』の挑戦─」(『浸透する教養』勉誠出版、二〇一三年)、『江戸絵本の匠 山東京山』(新典社、二〇〇五年)、『山東京山年譜稿』(ぺりかん社、二〇〇四年)

川添裕(かわぞえゆう)
横浜国立大学教育人間科学部教授(文化史、日本芸能文化史)。『江戸の大衆芸能─歌舞伎・見世物・落語』(青幻舎、二〇〇八年)、『見世物探偵が行く』(晶文社、二〇〇三年)、『江戸の見世物』(岩波新書、二〇〇〇年)


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