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2015年1月 7日

 記事のカテゴリー : 受賞図書

●東方文学比較研究会の石軒学術賞を受賞【『異国征伐戦記の世界-韓半島・琉球列島・蝦夷地』(笠間書院、2010)】(hermodの探査日誌)

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金時徳氏が小社刊『異国征伐戦記の世界-韓半島・琉球列島・蝦夷地-』で東方文学比較研究会の石軒学術賞を受賞された、とのことです。おめでとうございます!

●東方文学比較研究会の石軒学術賞を受賞(hermodの探査日誌)
http://d.hatena.ne.jp/hermod/20150107/1420630173


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70539B.jpg

ISBN978-4-305-70539-6 C0095
A5判・上製・カバー装・460頁
定価:本体6,800円(税別)

●ご注文は版元ドットコムまで。
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70539-6.html

または、笠間書院に直接メールでご予約・ご注文いただいてもかまいません。
info@kasamashoin.co.jp

「前近代の日本」は異国に対する武力行使を
どのように正当化してきたか。

異国侵略を、「征伐」という概念のもとに、
正当化していく論理を追うべく、
朝鮮軍記物を中心に、三韓軍記物、琉球軍記物、蝦夷軍記物の
歴史と展開を検証する。

近世文学に潜む様々な課題を炙り出した
衝撃の一冊。

戦争の正義、不正義とは何か。
その本質を、軍記物語から、「東アジア」から根源的に問い直す、はじめの一歩。


【著者プロフィール】
金時徳(キム・シドク)KIM Shiduck

1975年韓国ソウル生まれ。高麗大学日本文学科の学部・大学院(博士課程修了)・非常勤講師を経て、2010年に国文学研究資料館(総合研究大学院大学)で博士号を取得。現在、高麗大学日本研究センターHK研究教授。専門は日本近世文学・日本文献学・戦争論。
著者のブログ→헤르모드 일본탐사일지 hermodの探査日誌
●著書(共著)
『読本【よみほん】事典 江戸の伝記小説』(笠間書院、2008)、『壬辰倭乱関連日本文献解題 近世編』(図書出版文、2010:2010年度韓国文化体育観光部優秀学術図書)、『日本文化事典』(図書出版文、2010)など。

【目次】
はしがき

序論 征伐--東アジアにおける「正しい戦争」論の創出
 一 「異国征伐戦記」における征伐
 二 本書の目標と先行研究
 三 本書の各章の構成

第一部 壬辰戦争は江戸二〇〇年、どのように形象化されつづけたか

第一章 朝鮮軍記物の研究
 第一節 初期文献群と『太閤記』
  一 はじめに
  二 初期文献群--『朝鮮物語』の書誌と特徴
  三 江戸時代の壬辰戦争像を作り上げた『太閤記』
  四 重なる記事の理由
  五 作者の史観--敗北を敗勝に変える
  六 作られる歴史--能興行日付の改竄
  七 『太閤記』の壬辰戦争記事の思想
  八 朝鮮軍記物への影響--『豊臣秀吉伝』を経て『絵本太閤記』へ

 第二節 中国の文献がもたらした一回目の変化
  一 はじめに
  二 中国の文献の影響作--四つの文献の影響関係
  三 中国の文献の影響作における壬辰戦争記事を比較する
  四 『征韓録』の場合

 第三節 韓国の文献がもたらした二回目の変化
  一 はじめに
  二 二巻本『懲毖録』・『異称日本伝』・和刻本『朝鮮懲毖録』
  三 通俗軍記における『懲毖録』の享受
  四 読本における『懲毖録』の享受
  五 その他の朝鮮軍記物における『懲毖録』の享受
  六 おわりに

 第四節 加藤清正文献群の展開をめぐって
  一 はじめに
  二 兀良哈合戦記事の展開
  三 異国から異界へ
  四 侵略から被侵略へ
  五 仁徳の武将としての加藤清正
  六 おわりに

 第五節 近世中期の壬辰戦争文献群--福岡藩と対馬藩の場合
  一 はじめに
  二 貝原益軒『黒田家譜』--黒田家の朝鮮軍記物
  三 松浦允任『朝鮮通交大紀』--対馬の朝鮮軍記物(一)
  四 おわりに

 第六節 講談・絵本の朝鮮軍記物
  一 はじめに
  二 『朝鮮征伐軍記講』
  三 『絵本武勇大功記』

 第七節 読本になった朝鮮軍記物
  一 はじめに
  二 『絵本太閤記』の壬辰戦争記事
  三 『絵本太閤記』における壬辰戦争の目的と加藤清正の理想化
  四 『絵本朝鮮軍記』について
  五 『絵本太閤記』と『絵本朝鮮軍記』--尚州と忠州の戦いの記事を例に挙げて
  六 おわりに

 第八節 近世後期の壬辰戦争文献群--対馬藩と水戸藩の場合
  一 はじめに
  二 『両国壬辰実記』・『朝鮮征討始末記』--対馬の朝鮮軍記物(二)
  三 『征韓偉略』--水戸の朝鮮軍記物
  四 おわりに

第二部 異国征伐戦記の全体像

第二章 琉球征伐の言説と朝鮮軍記物
 第一節 朝鮮軍記物に見られる琉球
  一 はじめに
  二 『朝鮮太平記』所収の琉球記事
  三 『異称日本伝』と『朝鮮太平記』
  四 和刻本『朝鮮懲毖録』と『朝鮮太平記』
  五 おわりに

 第二節 『椿説弓張月』と異国征伐戦争
  一 はじめに
  二 『椿説弓張月』の前編巻之二・三と『島津琉球軍精記』
  三 『椿説弓張月』続編以下と『水滸後伝』
  四 『椿説弓張月』における琉球記事の意味
  五 おわりに

 第三節 島津氏の琉球侵略、そして壬辰戦争
  一 はじめに
  二 琉球軍記物との関連
  三 朝鮮軍記物との関連
  四 異国征伐戦記の融合

第三章 神功皇后・百済救援戦争の言説と朝鮮軍記物
 一 はじめに
 二 神功伝承について
 三 『絵本三韓軍記』と『神功皇后 三韓退治図会』
 四 『大友真鳥実記』・『大伴金道忠孝図会』
 五 『豪傑勲功録』
 六 三韓軍記物の論理

第四章 義経入夷説と朝鮮軍記物
 一 はじめに
 二 蝦夷軍記物の展開と征伐の論理
 三 『義経勲功記』と『朝鮮太平記』--馬場信意の場合
 四 『通俗義経蝦夷軍談』と『朝鮮年代記』--滕英勝の場合
 五 『義経蝦夷勲功記』と『絵本朝鮮征伐記』--橋本玉蘭・鶴峯戊申の場合
 六 おわりに

結論 異国征伐戦記における征伐の論理

本書に登場する文献一覧
初出一覧

あとがき

本書関連年表(朝鮮国・壬辰戦争・豊臣秀吉/三韓・神功皇后/琉球国・源為朝/蝦夷地・源義経・ロシア/その他/一般事項・文献)
索引(人名・書名・地名・事項)
summary[On Just War theory in Premodern East Asia]→PDF