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2013年12月20日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●高木信・木村朗子・安藤徹編『日本文学からの批評理論 亡霊・想起・記憶』(笠間書院)

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1月下旬の刊行予定です。

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高木信・木村朗子・安藤徹編
『日本文学からの批評理論 亡霊・想起・記憶』
ISBN978-4-305-70712-3 C1095
定価:本体2,800円(税別)
四六判・並製・344頁(予)

「日本文学」というフィールドで「理論の共同体」を生成する。

理論する知的社交の〈場〉として、「日本文学」を開放、開拓し、領域横断的に思考を問い直すような発信=発進力を持った理論的言説を紡ぎ出す、野心的な試み。
エストニア・タリン大学で開催された国際会議(二〇一〇年九月)の成果をふまえ、国内外の論客が書きおろし。

――世界には多様な言語世界があって、文学がある。それらの文学を考えるのに、ヨーロッパのキリスト教文化を中心とした、特定の地域に特化して作りあげられた理論では足りないことは明らかだ。「日本文学からの批評理論」とは、理論へのオルターナティヴを開いていこうとするものである。すなわち、旧来の理論を問い、再構築しようとするものである。それは従来中心となっている言語(または地域・文化・社会・政治・宗教など)以外の、複数の場から興っていくはずの、新しい理論の地平への期待である。――「おわりに」より

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【編者略歴】

高木 信(たかぎ まこと)
相模女子大学准教授/日本古典文学研究、国語教育
『平家物語・想像する語り』(森話社 2001年)、『平家物語・装置としての古典』(春風社 2008年)、『〈死の美学化〉に抗する―『平家物語』の語り方』(青弓社 2009年)。共編著に『テクストへの性愛術』(森話社 2000年)、『〈国語教育〉とテクスト論』(ひつじ書房 2009年)

木村 朗子(きむら さえこ)
津田塾大学教授/日本文学、言語態分析、女性学
『震災後文学論―あたらしい日本文学のために』(青土社 2013年)、A Brief History of Sexuality in Premodern Japan(Tallinn University Press, 2010)、『乳房はだれのものか―日本中世物語にみる性と権力』(新曜社 2009年)、『恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力』(青土社 2008年)

安藤 徹(あんどう とおる)
龍谷大学教授/平安朝文学、物語社会学
『源氏物語と物語社会』(森話社 2006年)、『源氏文化の時空』(共編 森話社 2005年)、「震える『源氏物語』」(『天変地異と源氏物語』翰林書房 2013年)

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■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70712-3.html
または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html
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【目次】
 はじめに―"理論の共同体"への招待●安藤 徹

Ⅰ 亡霊としての〈文法〉
 風景和文の意匠―『源氏物語』の橋と鳥の形象●松井健児
 身体は普遍か?―『源氏物語』における衣を読む●ラジャシュリー・パンディ
 懐かしさの解剖学(アナトミー)●レイン・ラウド
 文法的詩学―時間、推量、形容●藤井貞和

Ⅱ 想起される〈過去〉
 霊/例(れい)としての『源氏物語』―『乳母のふみ』からの"問い"●安藤 徹
 説話と自己語り―『発心集』における目撃される死●アラリ・アリク
 形見―中世後期の仏教文学における記憶、喪失と救済●ハンク・グラスマン
 海を渉る女―描かれた神功皇后●木村朗子

Ⅲ 記憶に取り憑く〈理論〉
 喪われる領土―日本アヴァンギャルド雑誌『亞』の場合●ダリン・テネフ
 「鼠三部作」から『ノルウェイの森』へ―一九七〇年の死者の記憶をめぐる村上春樹テキストの変容●深津謙一郎
 アンネ・フランクを救う―小川洋子とメランコリック少女●イヴ・ジマーマン
 亡霊の時間(とき)/亡霊の和歌(ウタ)、あるいはインターテクスチュアリティのなかの『義経記』―未来の〈記憶〉/未来から来訪する〈亡霊〉●高木 信

 おわりに●木村朗子
 文献リスト/索引/執筆者紹介/英文目次

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【執筆者プロフィール】

松井 健児(まつい けんじ)
駒澤大学教授/日本文学、平安文学
『源氏物語の生活世界』(翰林書房 2000年)、「風景和文の形成―『源氏物語』の空間の成立」(『日本文学からの批評理論』笠間書院 2009年)、「風景和文の変容―『源氏物語』の景物の構成」(『文学』岩波書店 2011年1・2月号)

ラジャシュリー・パンディ(Rajyashree Pandey)
ロンドン大学ゴールドスミス校教授/中世日本文学、仏教文学、ジェンダー論
"Writing and Renunciation in Medieval Japan: The Works of the Poet-Priest Kamo no Chōmei," (University of Michigan, Japanese Monograph Series, Ann Arbor, Michigan, 1998),"Reconfiguring sex, body and desire in Japanese modernity," (Postcolonial Studies, Vol 12, No 3, 2009),"Medieval Genealogies of Manga Horror and Anime in Japanese Visual Culture," Explorations in the world of manga and anime(Mark MacWilliams ed; M.E Sharpe, 2008).

レイン・ラウド(Rein Raud)
ヘルシンキ大学教授・タリン大学特別研究員/日本古典文学、日本仏教、日本哲学
"The Heian Literary System," in Reading East Asian Writing: The Limits of Literary Theory, edited by Michel Hockx and Ivo Smits(London: Routledge Curzon 2003),"An Investigation of the Conditions of Literary Borrowings in Late Heian and Early Kamakura Japan," in The Culture of Copying in Japan: Critical and Historical Perspectives, edited by Rupert A Cox(London: Routledge 2007), "The Existential Moment: Rethinking Dogen's Theory of Time," Philosophy East and West 62(2)(2012).

藤井 貞和(ふじい さだかず)
東京大学名誉教授/古代文学、言語態分析
『源氏物語論』(岩波書店 2000年)、『平安物語叙述論』(東京大学出版会 2001年)、『タブーと結婚――「源氏物語と阿闍世王コンプレックス論」のほうへ』(笠間書院 2007年)、『文法的詩学』(笠間書院 2012年)

アラリ・アリク(Alari Allik)
タリン大学専任講師/日本古典文学
"Last Moment of Contemplation in "Hosshinshū" and "Hōjōki","(『国際日本研究センター第19回海外シンポジウム報告論集』2014年出版予定)、"長雨のような人生:小野小町のエストニア語訳における問題点,"(Methis, 2012),「西行『山家集』」(エストニア語訳 タリン大学出版 2012年)

ハンク・グラスマン (Hank Glassman)
ハバフォード大学准教授/中世仏教文化、日本史
"Shaka no honji: Preaching, Intertextuality, and Popular Hagiography."
Monumenta Nipponica 62/3 (Autumn 2007),"At the Crossroads of Birth and Death: the Blood-Pool Hell and Postmortem Fetal Extraction." In Death Rituals and the Afterlife in Japanese Buddhism, edited by Mariko Walter and Jacqueline Stone(Honolulu: University of Hawaii Press, 2008),The Face of Jizô:Image and Cult in Medieval Japanese Buddhism(Honolulu: University of Hawaii Press, 2012).

ダリン・テネフ (Darin Tenev)
ソフィア大学専任講師/文学理論、近現代文学
『虚構とイメージ』(Plovdiv: Zhanet 45, 2012), "The Threshold of Meaning (Notes on Literary Phenomenological Archeology)", (Vision and Cognition, ed. Teresa Dobrzynska and Raya Kuncheva, Sofia: Boyan Penev, 2011), 「物語の支え:文学理論の視点から見た日本語教育」(『日本語教育連絡会議論文集』Vol. 24, 2012年3月), "Negativity and Doubling in the Literary Work of Art (L'Extralittéraire, Eds. Ivan Mladenov, Marie Vrinat-Nikolov, Andrey Tashev, Sofia: Paradigma & "Boyan Penev", 2012), "Logic of Reaffirmation and the Retreat of the Political"(Critique & Humanism, Vol.40, special issue 2012).

深津 謙一郎(ふかつ けんいちろう)
共立女子大学准教授/日本近現代文学
「「八月九日」の〈亡霊〉――林京子『ギヤマン ビードロ』論」(『共立女子大学文芸学部紀要』第57集 2011年)、「『海辺のカフカ』と九・一一以後の想像力」(『村上春樹と小説の現在』和泉書院 2011年)、「振動する非自己――村上春樹のコミットメントとトラウマ」(『日本文学からの批評理論』笠間書院 2009年)

イヴ・ジマーマン(Eve Zimmerman)

ウェルズリー大学准教授/日本研究
Strawberry Road by Ishikawa Yoshimi, tr. Eve Zimmerman (Kodansha,1991), The Cape and Other Stories from the Japanese Ghetto by Nakagami Kenji, tr. Eve Zimmerman (Berkeley: Stone Bridge Press,1998), Out of the Alleyway: Nakagami Kenji and the Poetics of Outcaste Fiction (Cambridge: Harvard University Press,2008).


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