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2013年1月25日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●福島直恭『幻想の敬語論 進歩史観的敬語史に関する批判的研究』(笠間書院)

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2月下旬の刊行予定です。

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福島直恭『幻想の敬語論 進歩史観的敬語史に関する批判的研究』(笠間書院)
ISBN978-4-305-70686-7 C0081
定価:本体2,200円(税別)
四六判・上製・カバー装・238頁

「敬語」とはいかなるものか。ほんとうに存在するのか。
当たり前とされている敬語システムは、日本文化の優越性を唱えた近代の想像上の産物にすぎない。
システムの存在を前提とした敬語史研究の問題点を明らかにして、言語の歴史的研究の、学術的・社会的意義を問いかける書。

【敬語とは近代の産物である。近世以前の日本語に敬語体系を見出したのは、近代以降の日本語話者が獲得した敬語体系という認識上の枠組みを、それ以前の日本語に投射するという操作をした結果である。しかし従来の多くの敬語研究では、日本語の中に敬語体系が所与のものとして存在するということを前提としてきたといえる。...つまり日本語という言語体系の中には、今も昔も「敬語体系」あるいは「待遇表現体系」と呼べるような下位のシステムが存在し続けていると考えられている...】...第2章より

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【著者紹介】
福島直恭(ふくしま・なおやす)
FUKUSHIMA Naoyasu

一九五九年北海道生まれ。
学習院女子大学国際文化交流学部教授。博士(言語学)。
著書に、『〈あぶないai〉が〈あぶねえe:〉にかわる時―日本語の変化の過程と定着』(笠間書院、二〇〇二)、『書記言語としての「日本語」の誕生―その存在を問い直す』(笠間書院、二〇〇八)、『近世語研究のパ―スペクティブ―言語文化をどう捉えるか』(共著、笠間書院、二〇一一)
などがある。

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■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70686-7.html
または、直接小社まで、メ―ルで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォ―ムで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html
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【目次】

本書を読んでくださる方へ

序章 本書の目標と構成
 1.本書の目標
 2.本書の構成

第1章 現代日本語の敬語
 1.敬語に関する一般的理解と問題点
 2.人間関係の把握の仕方の表示手段としての敬語
 3.敬語という概念のあいまい性

第2章 敬語の歴史的研究に関する問題――進歩史観的敬語論
 1.従来の敬語研究の立場
 2.敬語発達の一段階としての絶対敬語

第3章 自敬表現と絶対敬語――絶対敬語を支える事象の検証1
 1.自敬表現の定義と先行研究
 2.『古事記』にみられる自敬表現
 3.第3章のまとめ

第4章 身内尊敬表現と絶対敬語――絶対敬語を支える事象の検証2

 1.絶対敬語の存在証明としての身内尊敬表現
 2.身内尊敬表現の使用調査
 3.調査結果のまとめと「変化の過渡期」という解釈の問題点

第5章 言語の歴史的研究のあり方――進歩史観的敬語論に対する批判を通して
 1.絶対敬語の存在を疑うその他の事実
 2.進歩史観的敬語論と言語の歴史的研究
 3.歴史の物語り論

終章 進歩史観的歴史記述と社会
 1.現代の敬語史研究と進歩史観的立場
 2.「変化と発達」「変化と進歩」
 3.進歩史観的歴史記述の社会的影響
 おわりに


引用・言及した文献
要語句索引


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