« 西行学会編『西行学 vol.3』(笠間書院) | メイン | 図書新聞・2012年9月8日号(広告掲載) »

2012年8月30日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●廣田 収『『紫式部集』歌の場と表現』(笠間書院)

このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote Share on Tumblr LINEで送る

9月下旬の刊行予定です。

70590_k.jpg

廣田 収『『紫式部集』歌の場と表現』
ISBN978-4-305-70590-7 C0092
A5判・上製・カバー装・434頁
定価:本体9,000円(税別)

『紫式部集』を伝記研究から解放し、
自立した作品として捉える試み。

特定の場において詠じられる歌は、個人的な感情とは別に、儀礼性に即した表現形式を必然とするが、歌集という統一性のある作品となる際、歌人の記憶や感慨において意味付けられ、再び選択・配列される。新たな原理に基づき編纂されたという視点から『紫式部集』を読み直す。

-----------

■著者プロフィール
廣田 収(ひろた・おさむ) Hirota Osamu

経歴
1949年 大阪府豊中市生まれ。
1973年3月 同志社大学文学部国文学専攻卒業。
1976年3月 同志社大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。
専攻・学位 古代・中世の物語・説話の研究 博士(国文学)
現職 同志社大学文学部教授

単著
「『宇治拾遺物語』表現の研究」笠間書院、2003年。
「『宇治拾遺物語』「世俗説話」の研究」笠間書院、2004年。
「『源氏物語』系譜と構造」笠間書院、2007年。
「『宇治拾遺物語』の中の昔話」新典社、2009年。
『講義 日本物語文学小史』金壽堂出版、2009年。
「講義『源氏物語』とは何か」平安書院、2011年(自刊)。
共編著
丸山顕徳・西端幸雄・廣田収・三浦俊介共編『これからの日本文学』金壽堂出版、2001年。
横井孝・廣田収・久保田孝夫共編『紫式部集大成 実践女子大学本・瑞光寺本・陽明文庫本』笠間書院、2008年。
上原作和・廣田収共著『紫式部と和歌の世界 一冊で読む紫式部家集』武蔵野書院、2011年。

-----------
■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70590-7.html
または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html
-----------

【目次】
まえがき

第一章 『紫式部集』歌の場と表現

第一節 『紫式部集』冒頭歌考--歌の場と表現形式を視点として--
はじめに
一 冒頭歌をめぐる研究史
二 離別歌の表現形式
三 類歌の検討
四 対照軸としての哀傷歌
五 対照軸としての釈教歌
まとめにかえて

第二節 『紫式部集』歌の場と表現--いわゆる宮仕期の歌の解釈について--
はじめに
一 見えない女房の姿
二 『紫式部集』における「殿」と「私」
三 宴席に残された歌
四 捨てられた歌
五 技巧の歌と歌の技巧
おわりに --宮仕期の歌の特質--

第三節 『紫式部集』における女房の役割と歌の表現
はじめに
一 隠れた私
二 異伝の中の歌
まとめにかえて--代作としての歌--

第二章 『紫式部集』の表現

第一節 紫式部の表現--宣孝の死をめぐって--
はじめに
一 「消えぬ間の身をも知る/\」の論理
二 死--喪失と季節--
三 物語を動かす力と死の翳り
四 和歌の贈答という方法
まとめにかえて

第二節 『紫式部集』の地名--旅中詠考--
はじめに
一 言葉の遊戯性への関心--「知りぬらん」の歌--
二 歌を喚起する地名--「老津島」の歌--
三 名に対する親近感--「見し人の」の歌--
四 即境性としての地名--「難波潟」「三尾の海に」の歌--
五 歌における地名の有無
まとめにかえて--言葉としての地名--

第三節 『紫式部集』「数ならぬ心」考
はじめに
一 五五番歌と初句「かずならぬ心」の解釈
二 『源氏物語』における「身」と「心」
三 「心」の意義
四 『源氏物語』における転換と『紫式部集』「数ならぬ心」の意義
まとめにかえて

第三章 『紫式部集』和歌の配列と編纂

第一節 『紫式部集』における和歌の配列と編纂--冒頭歌と末尾歌との照応をめぐって--
はじめに
一 勅撰集の公と私家集の私
二 勅撰集の部立と詞書
三 『紫式部集』冒頭歌の意義
四 『紫式部集』二番歌の意味
五 『紫式部集』三番歌の解釈と和歌の配列
六 流布本系本文と古本系本文における和歌の配列と異同
七 古本系の末尾歌の解釈
八 流布本系の末尾歌の解釈
九 流布本系伝本の一代記的構成

第二節 『紫式部集』離別歌としての冒頭歌と二番歌
はじめに
一 離別歌の禁忌--「言忌み」と忌詞--
二 忌詞としての「雲隠れ」
三 離別歌としての二番歌
四 『源氏物語』における離別歌群
まとめにかえて

第三節 話型としての『紫式部集』
はじめに--清水好子『紫式部』を手がかりに--
一 『紫式部集』分析の方法
二 類型という視点
三 一代記という話型
四 『紫式部集』の歌群配列
五 「身」と「心」との対立
六 『源氏物語』における「身」と「心」
七 話型としての『紫式部集』

第四章 『紫式部集』の研究史

一 陽明文庫本の性格
二 『紫式部集』の研究史
三 歌集としての内容的特質
四 南波浩氏の『紫式部集』研究をめぐって
五 『紫式部集』研究の現在
まとめにかえて

付論 『紫式部日記』の構成と叙述
はじめに
一 『紫式部日記』の構成
二 日記の構成と配置
三 『紫式部日記』成立をめぐる問題
まとめにかえて

付論 『源氏物語』「独詠歌」考
はじめに
一 『源氏物語』における「独詠歌」
二 『源氏物語』独詠歌の研究史
三 『小右記』道長の詠歌と和すこと
四 『源氏物語』における呼びかけ、問いかけとしての「ひとりごつ」
まとめにかえて--独詠歌とは何か--

初出文献一覧
あとがき
索引[人名・書名]


●グーグル提供広告