矢羽勝幸『正岡子規』[コレクション日本歌人選](笠間書院)

1月13日発売予定です(取次搬入)。
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コレクション日本歌人選036
正岡子規[矢羽勝幸]
四六判・並製・122ページ
ISBN978-4-305-70636-2
定価:本体1200円(税別)
うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、正岡子規です。
その短い生涯において新たな俳句と短歌の確立を目指し命を燃やした改革者。
正岡子規 まさおか・しき
近代の冒頭にあって、俳句と短歌の革新運動に志士的とも言える情熱を注ぎ、その使命を結核という病魔に阻止され、三十五年という短い生涯の中途に倒れた愛媛出身の詩人。子規の革新運動の中核をなした写生の説は、漱石に影響を与え、弟子である虚子が継いだ「ホトトギス」系俳句と、左千夫、節以降連綿と続く「アララギ」系短歌の二潮流を発火させ、近代短詩型文学の基を作った。特に旧派歌人を槍玉にあげた「歌詠みに与ふる書」の激烈な宣言書は、今なお色褪せぬ情熱のほとばしりに満ち満ちていて迫力満点である。
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【著者プロフィール】
矢羽勝幸 やば・かつゆき
1945年長野県東御市生。國學院大學文學部卒業。二松学舎大学教授。のち(現在)同大学客員教授。
主要著書『信濃の一茶–化政期の地方文化』(中央公論社)『一茶新攷(近世文学研究叢書)』(若草書房)『姨捨山の文学』(信濃毎日新聞社)ほか。
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【目次】
 短歌
01 御仏にそなへし柿ののこれるをわれにぞたびし十まりいつゝ
02 菅の根の永き春日を端居して花無き庭をながめくらしつ
03 久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも
04 足なへの病いゆてふ伊予の湯に飛びても行かな鷺にあらませば
05 吉原の太鼓聞えて更くる夜にひとり俳句を分類すわれは
06 人丸の後の歌よみは誰かあらん征夷大将軍みなもとの実朝
07 岡のうへに黒き人立ち天の川敵の陣屋に傾くところ
08 木のもとに臥せる仏をうちかこみ象蛇どもの泣き居るところ
09 冬ごもる病の床のガラス戸の曇りぬぐへば足袋干せる見ゆ
10 病みふせるわが枕辺に運びくる鉢の牡丹の花ゆれやまず
11 くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふる
12 松の葉の葉毎に結ぶ白露の置きてはこぼれこぼれては置く
13 松の葉の葉さきを細み置く露のたまりもあへず白玉散るも
14 ホトヽギス鳴クニ首アゲガラス戸ノ外面ヲ見レバヨキ月夜ナリ
15 小庇ニカクレテ月ノ見エザルヲ一目ヲ見ントヰザレド見エズ
16 真砂ナス数ナキ星ノ其中ニ吾ニ向ヒテ光ル星アリ
17 瓶にさす藤の花ぶさみじかければたゝみの上にとゞかざりけり
18 佐保神の別れかなしも来ん春にふたゝび逢はんわれならなくに
19 いちはつの花咲きいでゝ我目には今年ばかりの春行かんとす
20 病む我をなぐさめがほに開きたる牡丹の花を見れば悲しも
21 世の中は常なきものと我愛づる山吹の花散りにけるかも
22 別れゆく春のかたみと藤波の花の長ふさ絵にかけるかも
23 夕顔の棚つくらんと思へども秋待ちがてぬ我いのちかも
24 くれなゐの薔薇ふゝみぬ我病いやまさるべき時のしるしに
25 薩摩下駄足にとりはき杖つきて萩の芽摘みし昔おもほゆ
26 若松の芽だちの緑長き日を夕かたまけて熱いでにけり
27 いたつきの癒ゆる日知らにさ庭べに秋草花の種を蒔かしむ
28 くれなゐの梅ちるなへに故郷につくしつみにし春し思ほゆ
29 枕べに友なき時は鉢植の梅に向ひてひとり伏し居り
30 赤羽根のつゝみに生ふるつくづくしのびにけらしも摘む人なしに
 俳句
01 あたゝかな雨がふるなり枯葎
02 若鮎の二手になりて上りけり
03 薪をわるいもうと一人冬籠
04 赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり
05 金州の城門高き柳かな
06 行く春の酒をたまはる陣屋かな
07 暁や白帆過ぎ行く蚊帳の外
08 朝寒やたのもと響く内玄関
09 行く我にとゞまる汝に秋二つ
10 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
11 小夜時雨上野を虚子の来つつあらん
12 いくたびも雪の深さを尋ねけり
13 三千の俳句を閲し柿二つ
14 めでたさも一茶位や雑煮餅
15 ある僧の月を待たずに帰りけり
16 雪残る頂一つ国境
17 五月雨や上野の山も見飽きたり
18 鶏頭ノマダイトケナキ野分カナ
19 鬚剃ルヤ上野ノ鐘ノ霞ム日ニ
20 糸瓜咲て痰のつまりし仏かな
歌人略伝
略年譜
解説「正岡子規の文学活動」(矢羽勝幸)
読書案内
【付録エッセイ】正岡子規(夏目漱石)