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2011年3月 8日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●中野方子著『在原業平』[コレクション日本歌人選](笠間書院)

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4月5日ころの刊行です。

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コレクション日本歌人選 004
在原業平[中野方子著]

ISBN978-4-305-70604-1 C0092
定価:本体1,200円(税別)
四六判・並製・120ページ

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の第2回配本、在原業平です。

モデルと主人公を混同することは許されない。業平は伊勢物語の虚構に依(よ)らなくとも、独立の作品評価に堪(た)えうる歌人だというのが、わたくしの持論である。ーー目崎徳衛

在原業平(ありわらのなりひら)
小町や遍昭(へんじょう)などと並ぶ六歌仙の花形。漢詩文優勢の平安朝初期に、和歌という古来の表現様式を新しい旋律にのせて復活させた天賦(てんぷ)の歌人。『古今集』仮名序で「心余りて言葉足らず」と評された通り、歌のなかに籠(こ)められた彼の真情は、しばしば、歌の器(うつわ)のなかに盛りきれずに溢(あふ)れ出る。端正な容姿に恵まれ、皇統の血をつないで自由奔放(ほんぽう)な行動を示し、華麗なダンディズムを謳歌(おうか)。二条后(にじょうのきさき)や伊勢斎宮との不敵な恋に生きたとされるなど、多情多感な色好みの代名詞として小町と匹敵する伝説を残す。『伊勢物語』の昔男のモデルでもあり、無用者を標榜(ひょうぼう)した東下(あずまくだ)りの話は特に有名である。

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●シリーズ全体像を説明したPDFはこちら
http://kasamashoin.jp/shoten/kajinsen.pdf
シリーズ特設サイトはこちら
●「コレクション日本歌人選」パンフレット(上記PDF)を無料でお送りいたします。
※こちらのフォームで、「コレクション日本歌人選」パンフレット、希望として、ご請求ください。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

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【著者プロフィール】
中野方子(なかの・まさこ)
* 1951年東京生。
* お茶の水女子大学大学院・立正大学大学院修了。
* 現在 お茶の水女子大学非常勤講師。
* 主要著書
『平安前期歌語の和漢比較文学的研究』(笠間書院)
『伊勢物語虚構の方法』(共著・竹林舎)
『源氏物語と東アジア』(共著・新典社)

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■ご予約・ご注文は版元ドットコムで
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-305-70604-1.html
。または、直接小社まで、メールで info@kasamashoin.co.jp ご連絡いただいても構いません。またはこちらのフォームで、購入希望としてご連絡ください(書名・冊数・お名前・ご住所・電話番号を明記してください)。
http://kasamashoin.jp/mailform.html

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【目次】
01 ちはやぶる神代も聞かず竜田川唐紅に水くくるとは
02 抜き乱る人こそあるらし白玉の間なくも散るか袖のせばきに
03 大原や小塩の山も今日こそは神代のことも思ひ出づらめ
04 人知れぬ我が通ひ路の関守は宵宵ごとにうちも寝ななむ
05 月やあらぬ春や昔の春ならぬ我が身一つはもとの身にして
06 唐衣着つつなれにしつましあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ
07 名にしおはばいざ言問はむ都鳥我が思ふ人はありやなしやと
08 行き帰り空にのみして経ることは我がゐる山の風早みなり
09 紫の色濃き時は目もはるに野なる草木ぞわかれざりける
10 見ずもあらず見もせぬ人の恋しくはあやなく今日やながめ暮さむ
11 起きもせず寝もせで夜を明かしては春のものとてながめ暮らしつ
12 浅みこそ袖はひつらめ涙川身さへ流ると聞かば頼まむ
13 かずかずに思ひ思はず問ひがたみ身を知る雨は降りぞまされる
14 かきくらす心の闇に惑ひにき夢現とは世人さだめよ
15 寝ぬる夜の夢をはかなみまどろめばいやはかなにもなりまさるかな
16 秋の野に笹分けし朝の袖よりも逢はで来し夜ぞひちまさりける
17 大幣と名にこそ立てれ流れてもつひに寄る瀬はありてふものを
18 今ぞ知る苦しきものと人待たむ里をば離れず訪ふべかりけり
19 年を経て住み越し里を出でて往なばいとど深草野とやなりなむ
20 今日来ずは明日は雪とぞ降りなまし消えずはありとも花と見ましや
21 濡れつつぞしいて折りつる年の内に春は幾日もあらじと思へば
22 植ゑし植ゑば秋なき時や咲かざらむ花こそ散らめ根さへ枯れめや
23 世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
24 狩り暮らしたなばたつめに宿借らむ天の川原に我は来にけり
25 飽かなくにまだきも月の隠るるか山の端逃げて入れずもあらなむ
26 忘れては夢かとぞ思ふ思ひきや雪踏みわけて君を見むとは
27 桜花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに
28 大方は月をもめでじこれぞこの積もれば人の老いとなるもの
29 世の中にさらぬ別れのなくもがな千代もとなげく人の子のため
30 つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを
31 ゆく蛍雲の上まで往ぬべくは秋風吹くと雁に告げこせ
32 難波津を今日こそ御津の浦ごとにこれやこの世をうみわたる舟
33 頼まれぬ憂き世の中を嘆きつつ日蔭に生ふる身をいかにせん
34 大井川浮かべる舟の篝火に小倉の山も名のみなりけり
35 いとどしく過ぎ行く方の恋しきにうらやましくもかへる浪かな
歌人略伝
略年譜
解説「伝説の基層からの輝き--業平の和歌を読むために」(中野方子)
読書案内
【付録エッセイ】在原業平(抄)(目崎徳衛)


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