岩瀬文庫100周年記念式典・記念誌

岩瀬文庫さまよりいただきました!
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岩瀬文庫100周年記念式典・記念誌
A4判・40ページ・並製
平成21年3月6日発行
昨年、100周年を迎えた岩瀬文庫が、平成20年5月6日に行った記念式典の記録。
当日の荒俣氏の講演は収められていないが、「全国文庫サミット」はとても面白い。目次に挙げた通り、宮内庁書陵部・蓬左文庫・金沢文庫・斯道文庫・岩瀬文庫の方々の基調報告があるんですが、例えば書陵部にはまだ、未整理本が5万5千もあること(岩瀬文庫の悉皆調査は18,000点だが、塩村先生が8年かかってもまだ終わっていない…ということは、書陵部の調査を一人の人間でやり続けても、20年以上もかかるのか…と思ったり)、蓬左文庫に実際に書物を見に来る人は、一日数名程度だ、とか、蓬左文庫のもとの倉の造りは、岩瀬文庫のものと似ているなとか、なんで金沢文庫があれほど展示・講演を打っているのかがわかったり。面白いです。
また、全体討論もいいです。大沼さんの発言で、現物とインターネットの違いを、たとえ話で、「お見合い写真」と「実際の本人」にしていたところとか。その他もいろいろと、ためになります。
圧巻は、共同宣言、でしょうか。以下の宣言がなされます。
一、書物は最も重要な文化資産である。
一、文庫には古人の志が詰まっている。
一、文庫を閉ざそうとするあらゆる動きに対して、我々は徹底的に反対する。

という、熱いもの。オフィシャルな刊行物なんですが、かなりラディカルな発言もなされています。
昨今の、例えばデジタル・アーカイブにまつわる取り組みをなされているような方にも、読んで欲しいなと思いました。また、違った視点で資料を保存し、伝えることが見えてくる気がします。
斜め読みしかしていませんが、本当に面白かった。
ぜひ、ネット上でPDF公開して頂きたいテキストです。
岩瀬文庫公式サイトはこちら
【目次】
・式典プログラム
・全国文庫サミット「過去から未来へ 文庫の意義と将来像」
1.基調報告「文庫のお仕事」
(1)宮内庁書陵部 田代圭一氏
(2)名古屋市蓬左文庫 加藤和俊氏
(3)神奈川県立金沢文庫 西岡芳文氏
(4)慶応義塾大学斯道文庫 大沼晴暉氏
(5)西尾市岩瀬文庫 林知左子氏
2.全体討論「日本の文庫に秘められた使命と魅力」
コーディネーター・塩村耕氏
パネリスト・上記の5人の方々
3.共同宣言